四月四日の北海道新聞朝刊に、『創刊70周年を記念し選定された「ほっかいどう 100の道」』という記事が見開き二ページで掲載されました。
記事には選定にあたっての考え方として、「委員会はまず基準を『通ってみたい道』『後世に残したい道』『安全でアクセスが容易な道』『PR活動が活発な道』などとしました」としたうえで、「北海道ならではの自然や文化に出合えるコースが多数盛り込まれました」と紹介しています。
【道新ウェブ上の記事】
http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/100roads/
しかし…!「北海道の100の道」と大きく出た割には、実際に選定された道はかなりバラエティに富んでいます。
表現を変えれば、選ばれなかった道の不思議と、どうして選ばれたのかが分からない道がいろいろある、ということ。
関心のあるところで道東の釧路管内を見てみると、5つの道が選定されています。列挙すると、
91 硫黄山をめぐる道(弟子屈町)
97 難読地名ロード(釧路町又飯時~浜中町恵茶人)
98 赤ちょうちん横丁(釧路市川上町)
99 釧路川リバーサイドプロムナード(釧路市の幣舞橋~旭橋)
100 湿原の夢ロード(釧路市昭和~阿寒町)
の5つです。
個人的な感想ですが、硫黄山と難読地名ロードはまあ分かる、釧路川リバーサイドと湿原の夢ロードは「?」。赤ちょうちん横丁に至っては「なんで?」という印象です。
しかも考えてみると私自身、赤ちょうちん横丁の前は何度も通ったことがあるものの、一度も小路の中やお店に入ったことがありません。
これはいけない、と思い、若い職員を誘って彼らが行ったことのあるお店ということで、赤ちょうちん横丁の「みかさ」というお店に連れて行ってもらいました。
※ ※ ※ ※ ※
そもそもこの赤ちょうちん横丁とは、もともと他の地区でリヤカー屋台で開業していたものがこの地に移り、昭和42年から道内最古の屋台村として商売を始めた一角。いまでも昭和の趣を残すノスタルジックな場所です。
一軒のお店はせいぜい四畳半くらいの面積しかなくて、カウンターの周りにお客は6人で満席。しかしこの距離感が店主のおじさんと絶妙な距離感で会話が楽しめます。
「考えてみると、注文した料理を目の前で作ってくれるのを見るなんて経験は少ないですね。まさにこういうところならでは、です」
「いやあ、見られるから結構緊張するんですよ(笑)」
帯広で始まった屋台村は有名になりましたが、まさにそのモデルがここにあったのです。
この日は、もうすぐ食べられなくなるかもしれない牛レバー刺しや、焼き鳥、鱧(ハモ)の蒲焼などに舌鼓を打ちながらこの狭い空間を大いに楽しみました。
そもそも「赤ちょうちん横丁ってなんだよ~」という思いでしたが、おかげで実際に赤ちょうちん横丁へ行くことができました。
『北海道の100の道』の選定。
その良し悪しはともかく、結果として地域経済の発展につながると良いですね。
道内読者の皆さんには、自分の住んでいる地域で、あるいは関心のある土地でどの道が選ばれたのかを探してみて、実際に訪ねてみてはいかがでしょうか。
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