北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

あるタクシー運転手さんの身の上 ~ お酒はほどほどに

2024-08-26 21:15:32 | Weblog

 

 人の話を聞くのは面白い。

 先日乗ったタクシーの運転手さんはまだ若い男性でした。

 聞けば「タクシーに乗ってからまだ5日目なんです」とのこと。

 随分若くしてタクシーの運転手さんになったものだと思い、「ちなみに前職はどちらでしたか?」と訊いてみました。

 すると「居酒屋の店長でした。私人と話をするのもお酒を飲むのも大好きなので、天職だと思って随分楽しく仕事をさせてもらいました」とのこと。

「それがどうしてこちらの世界に?」

 すると答えは「実は体を壊しまして…、肝臓です。お酒を飲みすぎて脂肪肝から肝硬変になってしまい、医者から『もうこの商売を辞めなさい』と言われて決心しました」というもの。

「お酒は飲むのが好きだったんですか」
「好きでしたし、飲める体質なんです。一晩で一升瓶を開けられますし、ウィスキーでもボトル一本は軽く行けます。馴染の飲み屋さんへ行ったら『はい、これでしょ!』と一升瓶が出てくるようになっていました(笑)」

「別に居酒屋の店長でもお酒を飲まなければよいのじゃないですか?」
「それが馴染みのお客さんが来たりするとそうもいかず、また店長になると今度は従業員の慰労もしなくちゃなりません。
 それに店長になると、お客様からのクレーム対応が大きな仕事で、ご不満を解消するための手段はやはり食事に招待するということになって、そこで一緒にお酒を飲んで問題解決を図る、となります。
 結局、居酒屋の仕事って、飲まないでやるというのはちょっと考えられないんです」


 お酒を飲むのが仕事と言うのは楽しいようでいて、健康を犠牲にしないと務まらない因果なことですね。

 結局この運転手さんは、ドクターストップがかかったことで居酒屋を離れる決心をしてタクシー運転手になったんだそうです。

「じゃあいまではお酒を一切飲まない生活になったんですか?」
「ええ、でも少しずつ肝臓の数値も下がってきているので、妻には日曜日に一杯だけ許してもらってます(笑)」

 一杯が二杯になり三杯になり…、とならないことを心の中で祈っていました。

 健康を犠牲にする仕事だけはやめましょうね。

 

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