夏になると思いだすのは、中一の夏休みに友人と二人で海水浴に行った思い出です。
今思い返すとそれほど仲が良かったわけでもない友人のI君と、当時は「大浜」と言った石狩の海水浴場に行ったのです。
海水浴場へはバスで行ったはずですが、バス一本で行けたはずはないと思いながら乗り換えた記憶もありません。
それでも海水浴セットをもって我が家に誘いに来たI君の姿と、次の記憶はもう浜辺にいる姿になっています。
女の子がいるわけでもない男の二人旅でしたが、海水浴なんてほとんどしたことがない私にはとても新鮮な思い出になっているのだと思います。
覚えているのは、浜ではさんざん遊んだ後に海の家のシャワーを浴びて服に着替えて、それから味噌こんにゃくおでんを食べたこと。
そうそう、その際にシャワーの棚の上にシャワーで投入した残りのコインを置き忘れて、数百円を失ったことも痛恨の思い出です。
昭和45年の子供にとっての数百円はあまりに痛い忘れ物でありました。
その後もどうやって帰ってきたのかまでは全く覚えていません。
ただ晴れた浜辺で笑うI君の顔と、シャワーとおでんとなくしたコインが痛烈な記憶になっているのです。
その後も海水浴にいった記憶はほとんどなくて、行ったことがあってもそれを本当に楽しいと思ったことがないのだと思います。
先日釣りの帰りに小樽近くの蘭島(らんしま)海岸を通りました。
海水浴が好きではなかった私ですが、それでも「蘭島」とか「大浜」という地名を見聞きすると、幼い時のノスタルジーが掻き立てられてたまらなくなります。
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北海道では「お盆を過ぎたら海に入るな」と言われたもので、夏の終わりの土用に発生する「土用波」という単語も聞いたことがあります。
でも調べてみると土用波は突然現れる強い波で危ないことは危ないのですが、本来は台風由来で太平洋側の海岸で注意すべき波なのだそう。
子供の時は日本海の海岸だったので、土用波の心配はなかったはずですが、それでもお盆でご先祖様に誘われるような気がしてちょっと心配だった記憶もあります。
札幌では小学生の夏休みも今週末まで。
孫たちが一生覚えているような印象的な夏の思い出はできたでしょうか。
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