北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

審美眼~芸術の心を養っておきたいものです

2015-10-06 23:45:43 | Weblog

 遠くから稚内へ知人が来て、夜一杯飲みました。

 土木関係の人なので、技術関係のたわいもない話をしていたのですがひょんなことから「実は芸術が好きで、絵や彫刻も買っている」ということがわかりました。

 彫刻の話になって、「僕は佐藤忠良さんの作品が好きですね。釧路の幣舞橋の夏の乙女なんかも好きですよ」というと、「あそこは四人の彫刻家が女性の像を作っていましたよね」と言って、二人で、本郷新、柳原義達、船越保武と名前を上げながら「どの人も近代の代表的な作家ですね」ということで意見が一致。

「稚内だったら『あとりえ華』に高橋英生さんという画家がいるでしょう?」というので、「もちろん知っていますよ。最近は水彩で地元の草花を描いているみたいです」というと、「そうでうか、話が合いますねえ」と大喜び。 

「この週末まで札幌のギャラリーで個展を開いておられますよ」というと、「そうなんです。是非行きたいと思っています」とのこと。うーん、やはり歓声が高い人は皆ちゃんと知っているなあ。


      ◆   


 先の大戦で戦死した画学生の絵を集めた「無言館」に話が及び、「あの施設は建物も良いし、中の絵を見れば涙を禁じえませんよ」というと、「知ってるのですか!?」とこれも意気投合。

 美術や芸術なんて、仕事をするうえではほとんど関係がないように思いますが、心を豊かにして幅の広い世界を知ることには功利的な目的よりも、生きている人間として求めてやまない何かがあるように思います。

 美術、音楽、歴史、古典文学などの世界を知ることで「美しいもの」や「美しいこと」に対する感性を養っておくことは意義あることで、こうしたことのために時間を割く心のゆとりをもっておきたいものですね。


「開発局で彫刻の話で盛り上がれる人は初めてですよ(笑)」「こちらこそ、土木関係の人と、芸術の話で盛り上がれるとは思いませんでした」と二人で大笑いをしました。

 人は見かけによらぬもの。いかつい雰囲気からは想像できないような繊細な芸術観を知ってとても嬉しくなりました。

 生活と心には「美」を取り入れる努力をしていたいものです。

 

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