建設機械関係の会合があって、懐かしい友人たちと会いました。
少子高齢化に伴って、労働力が減りつつある中、労働力を補うのは機械でしかありません。
少人数で、これまで大人数がやっていた仕事ができるような技術開発や新しい機械が求められています。
今日の会合には北海道開発局の方もいて、「開発局では、"i-SNOW"と呼ぶ、除雪現場の省力化に取り組んでいる」と言います。
準天頂衛星「みちびき」が運用開始となる来年の冬には、知床峠で高精度の3Dデータを作成して、中央線・外側線・縁石などの位置を細かく把握することで、作業や走行の自動運転の実証実験も行うそうです。
安全・省力化・効率化がこれから求められるキーワードです。
【北海道開発局のホームページより】
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ある機械メーカーの方からは、「最近輸送トラックの値段もあがってしまってすみません」と最近の事情を教えてもらいました。
「新しい排気ガス規制が車両に適用されることを踏まえて、新たな部品の取り付けや交換などで、どうしても価格が上昇しています」
「環境基準対応はどうしたって必要ですね」
「ただそれだけじゃないんです」
「と、いいますと?」
「物流業界ではドライバーが不足しています。ブラック企業からの脱却を目指して、働く時間規制も厳しくなっていて、以前のようにがむしゃらに運転できる状況ではないので、ドライバーの人数が必要になっています。そのために、まずはドライバーの給料を上げるという事がありますが、それに加えて、ドライバーが満足して運転できる環境が求められています」
「それってどういうことですか?」
「たとえば、居心地が良いとか、昔流行ったデコトラのようなトラックの装飾とかです。直接は運搬に対して貢献するような経費ではないんですが、運転手という感情のある人間が心地よく運転してくれるような設備に対する経費が増えています。ある時期は、経費削減の一番の対象だったのですが、ドライバーは機械じゃなく感情があるので、そういう要素も必要なんですね」
人はただ効率化だけを追い求めては生きていけない生き物なのだ。
そういう前提が、新しい経済を生み出すかもしれません。
労働人口が減るときに、どういう手立てで人を招き寄せるのか。知恵とお金の掛けどころです。
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