三陸地方のお見舞いから移動して、今日は東京で(社)日本ガールスカウト連盟の評議員会に出席。私は評議員のひとりに推薦されているのです。
評議員というと東京近傍在住で各界の著名な方々も多いのですが、そんな中で地方の立場から意見を述べられるということにはそれなりに意味があるだろうと思って、私も参加させて頂いています。
会場は渋谷区内にあるガールスカウト会館。閑静な住宅街に木々に囲まれて瀟洒な建物が建っています。
【閑静な住宅街の林の中のレンガ造り】
現在の会長は和田照子さんという方で、90年以上の歴史を誇るガールスカウト連盟の中でも最も若い会長さんです。
会として今一番の課題は、全国的な公益法人改革への対応。税金面で優遇を受ける新しい公益法人になるか、それとも一般社団法人になるかの選択が迫られています。
公益法人になるには本当に公益性が高いかどうかの厳しい基準をクリアしなくてはならず、そのことによるメリットをしっかりと考える必要がありますが、今のところは公益社団法人をめざした準備も順調なようです。
【評議員会の風景】
※ ※ ※ ※
さて、ガールスカウト連盟として目下の課題は何か?と問われると、「やはり運動体ですので、会員数の確保と活動の活発化です」というのが和田会長の明確なお答え。しかし全国的な少子化の中で、数多ある課外活動や勉強と競争しながらどのように会員を増やして行くというのでしょう。
ボーイスカウトでもガールスカウトでも、活動にはパトロールシステムという、少人数による協調・指導体制を取ります。
これは、創始者のベーデン・ポウエルによると「自然にできた、6 〜8人の小グループで、その中の一人がリーダーシップをとりつつも、全員が欠くことのできない役割を果たすようなもの」と表現されています。そしてこのパトロールで行う活動を「パトロールシステム」と呼び、小グループのメンバーがチームワークを学ぶことができるのです。
しかし団員が少なくなってしまうと、こうしたグループを組んでパトロールシステムを形成することが難しくなってしまうところも出ていて、活動が沈滞化していってしまいます。
しかし聞けば、全国的におしなべて団員が減っていると言うわけではなく、中には活発な活動によって世間に知られるようになり、そこで入りたいという会員が増えるという+のスパイラルを描いている団もあると言います。
また、少女は体験イベントに参加すると「入りたい」と言うのですが、親のボランティアによって支えられる部分もあって、親御さんたちが消極的になってしまうと言う例もあるとか。少女が入りたいって思うモチベーションの源泉は何でしょう?「楽しそう」ということなのでしょうか。そこにこそ価値の源がありそうです。
※ ※ ※ ※
活動の方向として、教育や子育てに関心のある女子大生や女子高校生に対するアプローチも検討されていたり、小中学校単位での連携活動にも光明があるかも知れません。現在学校に対しては、様々な外部組織との連携を果たすようにとの要請が強くなっていると聞きます。
活動の結果として素晴らしい女性として成長して行くその価値を、何度でも、あらゆる形で、あらゆるツールを使って世間に発信して行く行動が必要なように、私には思われたのですが、この実に微妙な部分をどう表現するかが難しそうです。
ガールスカウトではよく、「自己肯定感の向上」という言い方がされて、それはそれで長く使われてきているのですが、会場からは「保護者に理解されるでしょうか。言葉にもっと価値を持たせる方がよい」という意見も。表現一つすら改善であり改革なのかも知れません。
「クラブ活動や塾と同列で子供達を引っ張り合うのではなく、クラブも良し、塾も良し、ガールも良し、という次元の違うところで価値を訴求して欲しい」という意見には同感です。
※ ※ ※ ※
また、この度の東日本大震災にあたっては、幸いなことに会員本人が亡くなったという方は一人もいなかったのだそうですが、家族を失ったり家を失ったりした会員はいるようで、今後の支援もしてほしいものです。
大震災に当たっては、ガールスカウトもすぐに独自の支援活動を打ち出して、いくつものメッセージの発出や支援物資の募集、支援物資の発送なども行われました。
送る品一つにも靴や肌着など女性故に気づくような細やかな品揃えがあって、現地から喜ばれたそう。
今日の会場からも「大震災関連の活動をさらに積極的に行うべきだ」と言う意見が出ました。大震災に対してまさに女性ならではの支援のやり方や気遣いを発信すること、さらにガールスカウトとして活動していたが故に身に付いていた心構えなどこそがガールスカウトとしての価値なのではないか、というのです。
ピーター・ドラッカー流に言えば、「自己の強みを活かせ」です。単なる日頃からの活動の成果というだけではなく、一人ひとりの女性として、また女性による集団としての強みとは何か。そこに磨きをかけることで価値がさらに見えてくるかも知れませんね。
ガールスカウトのモットーは「そなえよつねに」
災害時には特に光り輝くモットーです。
【社団法人 日本ガールスカウト連盟】 http://www.girlscout.or.jp/
【国内外からのお見舞いが数多く届いています】
評議員というと東京近傍在住で各界の著名な方々も多いのですが、そんな中で地方の立場から意見を述べられるということにはそれなりに意味があるだろうと思って、私も参加させて頂いています。
会場は渋谷区内にあるガールスカウト会館。閑静な住宅街に木々に囲まれて瀟洒な建物が建っています。
【閑静な住宅街の林の中のレンガ造り】
現在の会長は和田照子さんという方で、90年以上の歴史を誇るガールスカウト連盟の中でも最も若い会長さんです。
会として今一番の課題は、全国的な公益法人改革への対応。税金面で優遇を受ける新しい公益法人になるか、それとも一般社団法人になるかの選択が迫られています。
公益法人になるには本当に公益性が高いかどうかの厳しい基準をクリアしなくてはならず、そのことによるメリットをしっかりと考える必要がありますが、今のところは公益社団法人をめざした準備も順調なようです。
【評議員会の風景】
※ ※ ※ ※
さて、ガールスカウト連盟として目下の課題は何か?と問われると、「やはり運動体ですので、会員数の確保と活動の活発化です」というのが和田会長の明確なお答え。しかし全国的な少子化の中で、数多ある課外活動や勉強と競争しながらどのように会員を増やして行くというのでしょう。
ボーイスカウトでもガールスカウトでも、活動にはパトロールシステムという、少人数による協調・指導体制を取ります。
これは、創始者のベーデン・ポウエルによると「自然にできた、6 〜8人の小グループで、その中の一人がリーダーシップをとりつつも、全員が欠くことのできない役割を果たすようなもの」と表現されています。そしてこのパトロールで行う活動を「パトロールシステム」と呼び、小グループのメンバーがチームワークを学ぶことができるのです。
しかし団員が少なくなってしまうと、こうしたグループを組んでパトロールシステムを形成することが難しくなってしまうところも出ていて、活動が沈滞化していってしまいます。
しかし聞けば、全国的におしなべて団員が減っていると言うわけではなく、中には活発な活動によって世間に知られるようになり、そこで入りたいという会員が増えるという+のスパイラルを描いている団もあると言います。
また、少女は体験イベントに参加すると「入りたい」と言うのですが、親のボランティアによって支えられる部分もあって、親御さんたちが消極的になってしまうと言う例もあるとか。少女が入りたいって思うモチベーションの源泉は何でしょう?「楽しそう」ということなのでしょうか。そこにこそ価値の源がありそうです。
※ ※ ※ ※
活動の方向として、教育や子育てに関心のある女子大生や女子高校生に対するアプローチも検討されていたり、小中学校単位での連携活動にも光明があるかも知れません。現在学校に対しては、様々な外部組織との連携を果たすようにとの要請が強くなっていると聞きます。
活動の結果として素晴らしい女性として成長して行くその価値を、何度でも、あらゆる形で、あらゆるツールを使って世間に発信して行く行動が必要なように、私には思われたのですが、この実に微妙な部分をどう表現するかが難しそうです。
ガールスカウトではよく、「自己肯定感の向上」という言い方がされて、それはそれで長く使われてきているのですが、会場からは「保護者に理解されるでしょうか。言葉にもっと価値を持たせる方がよい」という意見も。表現一つすら改善であり改革なのかも知れません。
「クラブ活動や塾と同列で子供達を引っ張り合うのではなく、クラブも良し、塾も良し、ガールも良し、という次元の違うところで価値を訴求して欲しい」という意見には同感です。
※ ※ ※ ※
また、この度の東日本大震災にあたっては、幸いなことに会員本人が亡くなったという方は一人もいなかったのだそうですが、家族を失ったり家を失ったりした会員はいるようで、今後の支援もしてほしいものです。
大震災に当たっては、ガールスカウトもすぐに独自の支援活動を打ち出して、いくつものメッセージの発出や支援物資の募集、支援物資の発送なども行われました。
送る品一つにも靴や肌着など女性故に気づくような細やかな品揃えがあって、現地から喜ばれたそう。
今日の会場からも「大震災関連の活動をさらに積極的に行うべきだ」と言う意見が出ました。大震災に対してまさに女性ならではの支援のやり方や気遣いを発信すること、さらにガールスカウトとして活動していたが故に身に付いていた心構えなどこそがガールスカウトとしての価値なのではないか、というのです。
ピーター・ドラッカー流に言えば、「自己の強みを活かせ」です。単なる日頃からの活動の成果というだけではなく、一人ひとりの女性として、また女性による集団としての強みとは何か。そこに磨きをかけることで価値がさらに見えてくるかも知れませんね。
ガールスカウトのモットーは「そなえよつねに」
災害時には特に光り輝くモットーです。
【社団法人 日本ガールスカウト連盟】 http://www.girlscout.or.jp/
【国内外からのお見舞いが数多く届いています】
東京での会議、お疲れ様でございました。
そして、ありがとうございます!
会員であってもこういう会議の内容は、知る手だてがないので、とても関心持って読ませていただきました。
体験会などで子どもが「楽しい!」と思っても、親がガールスカウトに期待するものを描けないとなかなか入団には至りません。
ドラッカー流に言えば、適切な言葉ではないかもしれませんが、「顧客はだれか?」ということです。現にアメリカのガールスカウトは「顧客は保護者」として、見事持ち直しました。
何度でも あらゆる形で あらゆるツールで…、まさにその通りだと思います。
そして、女性が一番苦手なことかも…です^^;