北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

妹の葬儀で家族が集まった意味 ~ 老親への介護サービスを考える

2024-09-11 22:10:15 | Weblog

 今回の妹の葬儀をきっかけにして、久しぶりに両親と弟など家族が揃いました。

 そこで二日間をみっちり近しく過ごしていて、改めて両親の肉体的な衰えや特に父の認知症の進み具合を実感したのでした。

 弟の奥さんも介護をした経験があるので、「お母さん、できないことが増えてきたらなんでも地域包括支援センターに相談して手伝ってもらえばいいんですよ」と言ってくれたのですが、母は「うん、そうだね、ありがとう」とはいうものの、さてどこまで本気でことを動かす気になるのかどうか。

 葬儀を終えた昨日の今日ですが、私の方から以前に母から教えてもらってあった両親の住まいする近くの地域包括支援センターに電話をして担当者のHさんとコンタクトを取りました。

 私が「担当でお世話になっている小松の息子です」と身の上を明かしたうえで、「昨年訪問していただいた時から身体の弱り方が進んでいると思うのと、そろそろ様々な支援サービス、介護サービスを少しずつ受け慣れしていった方が良いと思うので、まずは一度再訪問して母と話をしてその様子を見て欲しい」と伝えました。

 Hさんは両親のことを覚えていてくれて、「そうですね、昨年訪問した時もお母様がお父様の面倒も見られていましたよね。お父様は短期記憶が弱くなっているという印象もありました」と言ってくれました。

「はい、しかし私の見るところ、父は見当識障害も進んでいて、昨年よりもかなり衰えが進行しているように見えます。また母の方も、頭はしっかりしていますが体が思うように動けなくなってきています」と症状を伝達。

 本来、なにがしかのサービスを受けて居宅のままで日常生活の不便や辛さを少なくする手立てはあるはずなのですが、一番の障害は具体的に何をしてほしいのか、を自分で考えることができないことだと思います。

 年寄りと言うこともあって、新しいことを始めることに抵抗があったり億劫になったりするわけで、いくら「やって欲しいことがあったら言ってくださいね」と言っても、そこで何をしてもらえばよいのかが分からないのだと思うのです。

 担当のHさんには、「年寄りゆえの新しいことを始めることへの抵抗感があると思うので、そのあたりを踏まえつつ、まずは現状の悩みを聞き取ってあげてください」とお願いしました。

 すると電話を切ったのち数分後に、Hさんから電話が来て、「今お母様と連絡を取って、訪問する日を決めました。まずは私だけで伺ってご様子を見てまいります」とのこと。行動が早い。

 ただ、「お母様は要支援1ですがお父様が要介護1でしたので、お父様には私ではなく、居宅介護のケアマネがつかなくてはなりません。そこで、まず私の方で状況を把握してその情報を専門のケアマネにお伝えして今後の方針を探っていこうと思います」とも。

 なるほど、要支援と要介護では担当のあり方も変わるのですね。

 介護制度って結構複雑で、勉強しないとどこからどう始めたらよいのかが分かりにくいところがあります。

 幸い私は介護初任者研修を受けたこともあって、少しはそのあたりの知識があるので、包括支援センターの方とも話が通じるのですが、こういうことこそ現代の大人が学び直さなくてはいけない科目でもあると思います。

      ◆

 Hさんから電話があった後で今度は私の方から母に電話をして、「Hさんから連絡が言ったでしょ?」と言うと、「なにさ、すぐ連絡したのか」と母。

「そうだよ。今でも父さんのことで少しずつ日常生活に支障をきたし始めているのと、もしどちらかが病気や入院なんてことになると施設介護のステージになるから、そんなときはどうする、ということをあらかじめ考えておく段階だと思うよ。だからHさんが行ったら、『まだ大丈夫なんです』と隠すのではなくて、現状を全部お話しするんだよ」
「そうだね、まずはそこからだね、ありがとう」

 まだ母は素直なところがあるので、Hさんの訪問で物事が進むことを期待したいと思います。

 年寄りだけならどうしていいかわからない。

 子供がいてもその子供もどうして良いかわからない、となると、身動きが取れません。

 まだ行動力がある子供世代が親のことを考えて、地域の介護サービスと連絡/交渉して、全体が良い方向に向かうようなかじ取りをしてあげることが良いでしょう。

 親との関係性を良好に保ちつつ、大人になっても勉強しなくちゃいけないですね。
 
 
 こういうことを改めて考えるきっかけになったのは妹の導きかもしれません。

 悲しいけれど、残されたものは前に進むしかありません。

 

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