今日3月12日に、これまで白糠インターまでが開通していた道東自動車道において、白糠インター以東の庶路インターと阿寒インターまで約14kmが開通しました。
そして同時に釧路市内をバイパスする釧路外環状道路が釧路西インターから釧路東インターまでの約10kmが開通。道東方面の高速交通がまた一段と便利になりました。
釧路にいる知人からはフェイスブックなどで数多くの喜びの記事がアップされていましたが、快晴の下での開通だったようで喜びもひとしおのことと思います。
ニュースとしては私的にはあまり大きく取り上げられていない印象です。やはり今月の北海道の最大の話題としては26日の北海道新幹線の新函館北斗駅までの開通ということで、こちらの方がより大きく取り上げられている気がします。
確かに本州と北海道を高速で結ぶ新幹線が伸びたことで、まず函館が注目を浴びるでしょうし、一定のブームを呼び起こすことでしょう。
しかし私はこの道東道の阿寒インターまでの開通は道内旅行者の移動量に与える効果はかなり大きなものだと思います。
白糠インターから一般道へ降りて帯広からの国道392号線に降りて国道38号線経由で釧路へ向かうよりも、今日開通した高速道路を使うことで釧路までの時間短縮効果は16分とされています。
印象としては「たった16分くらいで」と思うかもしれませんが、実際に走ってみた印象としては、現道のくねくね道を走ることと高速道路を走るのでは後者の方が格段に便利になる印象です。
まして阿寒町や阿寒湖方面へ行くならば格段に便利になります。
もともと札幌から阿寒湖温泉地区へ行くならば、帯広から池田~白糠方面ではなく、道東道が南北に分岐する本別ジャンクションでは北側の足寄方面へ向かった方が今でも早く到着することができました。
阿寒湖温泉は今でも道東有数の観光拠点ですが、それでもそこだけを目的地にする旅よりも、阿寒町での道の駅やタンチョウヅル関連施設などを見て回る余裕が生まれますし、釧路市との連携もずっと便利になることでしょう。
今年の道内旅行では道東への注目度がアップすることは間違いありません。
できればこの道東への流れを、弟子屈町・摩周湖・屈斜路湖方面や厚岸・根室方面まで導いて人と経済の流動性を高めたいものです。
末端に位置するところは、大きな発生源からの流入が増えないことには経済が膨らんできません。人間で言うと血流が滞る冷え症みたいなものですから、経済という血流をまわすことです。そしてそのためには太い血管である高速道路を整備するべきなのです。
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よく高速道路を作ると、端っこへ流れてくる経済よりも端っこから吸い上げてしまうストロー効果が起きて地方は却って疲弊するという声を聞きますが、それにしても使う側にすれば選択肢が増えるわけですから、選択肢がないよりは新たな需要を生む効果が期待できます。
問題はその選択肢の中で、自分たちを選んでもらうような工夫と努力をすべきだということ。釧路市や釧路湿原、阿寒湖にマリモなどはいわゆる「エッジの効いた」ポテンシャルを有しているのですから、工夫のし甲斐もあると言えるでしょう。
さあ道東が注目される時代の幕開けです。
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このブログを書くにあたって地図サイトを見てみたところ、グーグルマップでは既に道東道の阿寒インター開通が反映されていたのに対して、yahoo地図はまだ反映されていません。
こういうところに信頼性や誠実さの違いが浮き上がりますね。
【googlemapではもう反映されていました】