帯広へ出張してきました。
心配されたスーパーとかちは、無事に動きほとんど遅れもなく帯広に到着。
現地では打ち合わせの後に、十勝川で行われた千代田新水路を見学。ここは、サケの捕獲で有名な千代田堰堤をショートカットする形で作られた新しい水路です。
十勝川の千代田堰堤付近はカーブしているのと河道断面が足りないために、過去の出水の際に洪水を起こしています。
本来ならば千代田堰堤を河道全体を広げても良さそうなのですが、千代田堰堤そのものは昭和十年に農業用取水堰として完成して十勝地方の農業を支えた北海道土木遺産としての価値もあり、おいそれと壊すわけには行かなかったという事情もあったとのこと。
そこで普段は千代田堰堤側に水を流し、洪水の際はそこをショートカットする新しい河道を掘削して千代田新水路として整備をしたのです。
【千代田新水路】 http://bit.ly/143SuCt
新水路は、機会で作動する起伏式ゲート4門で水流をコントロールしていますが、面白いのは4門のうち1門に、特別に川の本流の水を使った実験水路を作っていること。
いろいろな河川の実験をするのに、ミニチュア水路を使うことは多いのですが、スケールが違うのでどうしても本当の川の姿を知るのは難しかったのですが、ここでは幅43メートルものゲート1門を使って、幅30メートル、長さ1,300メートルの水路を作り、大量の水を流して河川工作物がどの程度もつものか、といった実験をすることができます。
世界最大級の実験水路施設とのことで、これだけのスケールならばかなり実物に近い実験もできるでしょう。
◆ ◆
十勝地方は、高速道路の道東自動車道が開通してから道央地区からの観光客が大幅に伸びたと言います。
十勝は豚丼が有名ですが、なかでも良く知られたお店でも土日の昼の客が大きく増えたそう。
交通の便は地域の観光の姿も変えますね。
さて千代田堰堤、かつてはサケの遡上が一大観光スポットだったのですが、最近は少し人気も落ちて来たとのこと。
近くには道立エコロジーパークが開園していてオートキャンプ場もあります。秋になったら再び訪れてみたいものです。