北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

国営滝野すずらん丘陵公園のグランドオープン!

2010-05-22 23:56:23 | Weblog
 札幌市南区にある国営滝野すずらん丘陵公園が本日396haの全園開園、グランドオープンを果たしました。

 思えば第一期開園は私がこの世界に入った二年目の1983年7月のことで、アシリベツの滝から下流部1kmまでのわずか30haの利用から始まったのでした。

 第一期開園は駐車場とアシリベツの滝、不老の滝、それにジンギスカンハウスと釣り堀があるだけの極めて素朴な施設でした。

 それが翌年には鱒見の滝を含む50haを追加し、以後着々と整備面積を広げて、花や遊具に力を入れた憩いの地として充実をしてきました。




 私は直接的・間接的に約11年間この公園に関わってきたわけですが、これまでの197haの開園区域が一気に396haの全域に及び、その感慨もひとしおです。

 今日は簡素な式典も行われましたが、特段招かれているわけではないのであくまでも一市民として、快晴の空の下で記念無料開園日の一日を滝野公園で楽しんできたのです。

    ※    ※    ※    ※

 今回開園したのは敷地の南西部にあたる一体で、もともと細い河川が流れ自然が豊かだったエリアです。

 ここら一体はあくまでも自然観察を中心としたエリア構成で、周辺の自然を紹介できる拠点的な施設である「森の情報館」が新しく建てられ、また川をまたぐようにして空中園路も作られました。




 川の南側の斜面には何年も前からシラネアオイという植物の群落があることが分かっていましたが、これを保全し増殖させるためには特別に気を遣った草刈りなどの周辺手入れを継続的に行ってきました。今では立派な群落が育っています。




 またエゾサンショウウオの棲息する水たまりもあって、これも経年的に調査を続けてきました。そのおかげで開園したあかつきに自然観察の有力なコンテンツになりかけています。

 ただ単純にあるものを見せるだけではなくて、何年も掛けてコンテンツを探りながら保全・育成ができるのが充実したスタッフを揃える公園の良いところです。

 何が見られるのかに価値を感じる人と、その価値が分からない人もいることでしょうが、「それを見ることにどういう意味があるんですか?説明してください」と言われたりすると辛いことでしょうね。

 価値観は何度も実物に触れて自ら育て上げられるものであって、人から伝えられれば備わるものではないですから。

 滝野公園は明日も無料で、記念のイベントも数多くやっています。

 久しぶりに仕事ではなくて一日公園を満喫しました。大きな一区切りがついた気持ちです。 
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