goo blog サービス終了のお知らせ 

北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

中国のIT事情と日本の教育

2006-05-25 23:26:45 | Weblog
 今日も爽やかな晴天ですが気温はやはり上がりません。飲んで帰るときのタクシーの運転手さんが「山にまだ雪があるからでしょうかねえ」と言いましたが、「そんなことはないやろ~」と言いたくなりました。
 
【わたしまけましたわ】
 札幌市内でも指折りのITのスペシャリスト達と久しぶりにお会いして懇親を深めました。話題はITの世界での中国との関係です。

 相手のなかでもSさんという方は、札幌にあって中国のIT技術者との間でビジネスの橋渡しをしているその世界では有名な方なのですが、そのSさんが「わたし負けましたわ」と回文の発言をしたのです。

「何が負けたのですか?」
「いやあ、中国のIT技術者のすごさですよ。教えた事はどんどん吸収してしかも優秀で安いときていますからね。もうすぐ日本はかなわなくなりますよ」とのこと。

「ITのソフトなどは中国で下請けをしているのですね」
「もうアニメの世界がそうなっていますよね。アニメのセル画はもうかなりの部分を韓国に下請けしてもらっているのですが、その一部がもう中国へ孫請けになっています。いまに直接中国とのビジネスに転換するでしょう。」

「なるほど」
「東京ではオフ・ショア貿易などといって、海の向こうとの貿易は安いということで、札幌なども海の向こうとしてソフト製作などの仕事がくるのですが、その一部を中国に下請けしてもらえるように、現地のIT技術者の要請もしているのです。しかしもうすぐ東京は札幌を経由して中国に行っているなら直接中国を使うようになるでしょうね」

「ITというと、IT技術を身につけるという事もありますが、日本を相手に仕事をするという事は日本語も身につけなくてはならないでしょう。その点は難しくないのですか?」
「それが確実に自分の出世に繋がるという確信がありますから、彼らは本当に必死で勉強します。彼らが日本で学んだ修士論文などを読むと、『今の日本の学生はこれだけの日本語の文章は書けない!』と思うような素晴らしい語学力ですよ」

「なるほど、ITは確実に出世に繋がるのですね」
「農村部の学生が沿岸部に出てきて、しかもそこでお金が稼げて家族を呼べて、独立して億万長者になるにはITの資格を身につける事が一番なのです。そして大学では常に成績順位を発表して、そこで100番以内の学生は○○へ就職出来るし、月給は5万円、そして3年経ったら独立する事も出来るとして、政府ぐるみでそれを奨励しているのですよ」

「品質はどうなのですか?」
「日本よりも遙かに素晴らしくしっかりした仕事をします。会議では会話を全部議事録にして残し、それにハンコを押さない限り次の仕事に移りません。テレビ会議で意見交換しようと言うときなどは、ヘッドセットを一式送ってきた事もありました。『これで会議をしてください。そうすれば議事録を作って送りますから』というわけです。実はかつてNECが中国でソフト開発をしようとして20億円の損失を出したという事件があったのですが、今ではその時の教訓をテキストにして、二度とこういう事を起こさないという授業を日本語で行っているくらいですよ」

「いよいよ危ないですね。日本はどうしたらよいのですか」
「単純なプログラム作成はもうどうやっても勝てません。高品質で日本で作る値段の五分の一で作ってきますからね。ですからそれらをどう組み合わせて、顧客のニーズに合うようなソフトとして売り込めるかというワンランク上の営業力を身につけないといけないでしょうね」

 教育にもっと政府と社会がお金をかけないと日本は駄目になる、というのが今日の会合の結論のようでした。教育に対する自己負担率が西洋先進諸国に比べて圧倒的に高いのが日本の現状なのだとか。

「国際的な人権条約のなかにも教育に関して無償教育の漸進的導入について日本は留保付きで批准しているんです。教育に関しては日本は世界的レベルからは遅れているのじゃないでしょうか」

 まさに国のあり方が問われているのかも知れません。お金をかけるべきところにかけること。そしてお金をかけてもらっているという事を自覚する事。
 その両方が機能する事が必要なのですが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする