3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。ここを制した者は世界最高峰のS国際コンクールで優勝する、というジンクスがあり、新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。多数の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、音楽を描き切った青春群像小説。第156回直木賞受賞作。
受賞が決まる前に、インフル休暇中に読み終えました。6度目のノミネートだったというし、よかったのではないでしょうか。
ただ、序盤はものすごくワクワクしてものすごいスピードで読んだのですが、個人的には尻すぼみに凡庸になっていったという印象を受けました。というか、これだけのキャラクター設定をしておきながらそれぞれがそれほど絡まないんですね。別に恋愛ドロドロをやれというつもりはないし(個人的にはそういうものを読みたくはありましたが)、テーマとしてはあくまで音楽であり個々の音楽との闘いを描くことに主眼があったのでしょうが、それに終始してしまってキャラクター同士のドラマがほとんどなくてもったいなく感じてしまったのです。
まあ群像劇、ということでそれぞれの人生をきちんと描いているんだからいいのだ、という見方もあるのでしょうが…私は、その絡み合い、変化が読みたかったので、やや不満でした。
でもそういうこと以外は、とても楽しく読みましたし、感動的だったと思います。
受賞が決まる前に、インフル休暇中に読み終えました。6度目のノミネートだったというし、よかったのではないでしょうか。
ただ、序盤はものすごくワクワクしてものすごいスピードで読んだのですが、個人的には尻すぼみに凡庸になっていったという印象を受けました。というか、これだけのキャラクター設定をしておきながらそれぞれがそれほど絡まないんですね。別に恋愛ドロドロをやれというつもりはないし(個人的にはそういうものを読みたくはありましたが)、テーマとしてはあくまで音楽であり個々の音楽との闘いを描くことに主眼があったのでしょうが、それに終始してしまってキャラクター同士のドラマがほとんどなくてもったいなく感じてしまったのです。
まあ群像劇、ということでそれぞれの人生をきちんと描いているんだからいいのだ、という見方もあるのでしょうが…私は、その絡み合い、変化が読みたかったので、やや不満でした。
でもそういうこと以外は、とても楽しく読みましたし、感動的だったと思います。
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