




ギヨームは、フランスの裕福な家庭ガリエンヌ家3人兄弟の末っ子。このギヨーム、母親に、上の兄2人とは明らかに違う扱いを受けている。差別とかというよりは、ちょっと女の子みたいな扱い……? 何しろ、母親が子どもたちを呼ぶときは「男の子たちとギヨーム!」なのである。だから、ギヨーム自身も、自分はもしかしてゲイなのか? と思うようになる。
一方の父親は、ギヨームに男らしくあってほしいと願っている。レスリングとかサッカーをやってほしいと思っている。なので、ここは一発、荒療治! と思ったのか、イギリスの全寮制男子校にギヨームを放り込む。が、しかし、ここでギヨームの個性は逆に開花することに、、、。自由平等博愛のおフランスよりも、伝統階級社会イギリスの方が、ゲイに寛容だった!!
監督・主演ギヨーム・ガリエンヌの自伝的映画。まあ、自分探しモノです。結末がちょっと、え?な感じですが。
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『イヴ・サンローラン』で、ピエール・ニネとの濃厚ラブシーンを演じていたギヨーム・ガリエンヌが、1人二役(ギヨーム&お母さん)というので面白そうかな、と思って見たんだけど、、、。正直、イマイチでした。
まず、内容云々の前に、このギヨーム・ガリエンヌさんの頭髪が天パーなのかくりんくりんで、しかも丸顔ぽっちゃり体形ってことで、なんか、脳科学者の茂木健一郎さんに見えちゃって、もうダメでした。そっくりなんだもん。
ギヨーム・ガリエンヌさん本人が、本人を演じておられるわけですが、高校生(?)の本人を演じていて、さすがにちょっと無理があるというか、一人だけ老けてて浮いているというか。元は舞台劇ということなので、舞台なら実年齢とか多分あんまし気にならないんだろうけど、映像はちょっとキツイかな。
正直、どうも作品にあまり入れなくて、細部を覚えていないのですよ。数日前に見たばかりなのに。見ている間も、何度も睡魔に襲われたし。
何でかなぁと考えてみたんですけど、、、。別に、ナルシシズム全開でもないし、家族の描写とかもそこそこ面白いし、音楽も結構楽しいし、、、とこき下ろす要素は見当たらないんですよね~。なのに、なぜか退屈。
ギヨームとそのお母さんの関係にスポットを当てつつ、ギヨームの自分探しを追うんだけれども、「オレってゲイなの?」というのが終始一貫、ギヨーム君の中には、恐れみたいな感じであって、自分でも受け入れつつあるんだけど、でも違和感はつきまとう、、、。確かに、ゲイか否かというのは、アイデンティティに大きく関わる問題なので、本人にとってはものすごく重大問題だったのは分かりますが、それにちょっとメルヘン調というか夢物語調なテイストを加えて、捏ね繰り回している様を延々やられても、、、。
公式HPとかにあるような爆笑とか、私はまったくなかったなぁ。ギヨームが、ダイアン・クルーガー演じるナースに浣腸されてたシーンは、面白いというより、意味不明だったし。
しかも、ラストは、美女と出会って、美女と恋愛関係になって結婚することになったから、「なーんだ、オレ、ゲイじゃなかったんだ! ヤッタ~!」みたいなノリのオチってどうなの? と。じゃ、いままでのあの延々悶々は何だったのサと。ゲイじゃなかったのは、それはそういう結果として自覚したことなので構わないんだけど、どうも、ゲイじゃなくてホッとした、良かった、的な雰囲気が支配的なのが気になるのです。
もっと言っちゃうと、「何だ、オレ、マトモだったんだ~~!」みたいな感じに見える。結局、ゲイへの偏見をあんな風にコメディ仕立てのメルヘンチック劇画に見せてただけ? と、意地悪おばさんは突っ込みたくなってしまう。
で、ゲイじゃなかったことをお母さんに報告すると、お母さんは複雑な反応を示すんです。つまり、ギヨームがゲイじゃなくてホッとした、んじゃないのね、お母さんは。で、それについてのギヨームの理由付けが「お母さんは、ぼくが女性を好きになることが嫌だったからだ」というもの。ん~~、実際そうだったのかも知れないけど、なんかそれも、ちょっと、、、。
という具合に、ラストでかなり疑問が残る作品となりました。おフランスのエスプリなのかなんか知らないけど、どうも私はフランスもののコメディってダメなのが多い気がする。少なくとも、本作の笑いのセンスは、理解できませんでした、、、。
ギヨーム・ガリエンヌのお母さんの演技は面白かったです。仕草とか物腰が女性そのもの。メイクも違和感なし。この辺りはさすがだな、と思いました。別にフォローするわけじゃないんだけど。
本作の主役は脳科学者の茂木健一郎氏ではありません。
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私もこの映画、何かイマイチというか、ガッカリでした。そうそう、あのラストのオチ。ゲイじゃなかった!あ~よかった!みたいな終わり方…はあ?!って感じでしたわ。ゲイがまるで病気みたいな扱い。こんなのが絶賛されたとは、驚きです。この映画を観たゲイの方々、不快にならなかったのかなあ?ゲイであることを受け入れて、ハッピーにはじけてとんじゃう、みたいな話のほうが好きだわ~。
ピエール・ニネくんは、フランソワ・オゾンの最新作に主演!いま撮影中らしいですね!楽しみ!その前に、秘密の女ともだち観たいです♪
先日見た『彼は秘密の女ともだち』を見て、続いて本作を見て、そう確信しました。だから本作がフランスで大ウケしたんではないか、と勝手に理解しています。
ニネくん、オゾン作品に主演ですか。それは楽しみ。オゾン作品は大きなハズレがない気がします。
日本でも公開されると良いですね!!