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「嘉六舩難舩浦證文」の解読 12


嘉六舩難舩浦證文16P

「嘉六舩難舩浦證文」の続き、15P2行目途中より。

    乍恐以書付奉申上候
今十一日、私共村方之者、漁業ニ罷出候処、當村濱沖

合ニ入水死躰之者浮有之ヲ見付致高入早速私
共江届ヶ出候ニ付、舩頭弥四郎召連罷越見届
候処、此間中相尋候入水人与惣次与申者ニ相違
無御座候。弥四郎申聞候ニ付磯際早々引上ヶ
置此段御届ヶ奉申上候、以上。
           中嶋村
  嘉永二酉年      組頭 佐五兵衛
   十一月十一日  年番名主 冨右衛門
 宮ヶ崎
   御役所

    御見分(けんぶん)
      大坂道修町壱丁目
        嘉六舩沖水主
            与惣次
             酉五十弐才
溺死壱人
 但、面躰、惣身共疵所無之着類木綿
 紺綿入壱つ。上ニ阿川し(厚子)壱つ着、木綿
 下帯〆有之。
※ 厚子(あつし)➜ 大阪地方で産出される、平織りまたは綾織りの、厚くて丈夫な木綿の織物。多くは労働者の仕事着など。

 【 読み下した文】

    恐れながら書付をもって申し上げ奉り候
今十一日、私ども村方の者、漁業に罷り出候処、当村浜沖

合に入水死躰の者、浮きこれ有るを見付、高入れ致し、早速私
どもへ届け出候に付、船頭弥四郎召し連れ、罷り越し、見届け
候処、この間中相尋ね候、入水人与惣次と申す者に相違
御座なく候。弥四郎申し聞き候に付、磯際早々引上げ
置き、この段御届け申し上げ奉り候、以上。
           中嶋村
  嘉永二酉年      組頭 佐五兵衛
   十一月十一日  年番名主 富右衛門
 宮ヶ崎
  御役所

    御見分(けんぶん)
      大坂道修町壱丁目

        嘉六船水主
           与惣次
            酉五十弐才
溺死壱人
 但し、面躰、惣身とも疵所これ無く、着類、木綿
 紺綿入壱つ。上に厚子(あつし)壱つ着、木綿
 下帯締めこれ有り。

(16P8行目まで、以下つづく)

午後、「古文書解読を楽しむ」講座で榛原に行く。今年度最後の講座で、コロナ下の中、中止することも無く、実施できたのは有難い事であった。来年度は受講者9人に加えて、4人が新しく加わり、にぎやかになる。内一人は、相良在住の元の職場の後輩で、誘っていたのが実現した。楽しみである。すぐに4月の講座の準備にかからねばならない。

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