平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
「雲渓庵日記」の解読 10
(散歩道のタヌキ)
無人のお宅の庭に、我が物顔のタヌキ。番をする犬も、置き物ではタヌキも驚かない。
午前中、地区防災倉庫の点検に出た。(区長の仕事)
朝から夏空で、もう梅雨明けも近いのであろう。冷房を付けたり消したりの一日であった。
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「雲渓庵日記」の解読を続ける。
寄合小普請の内、無禄にて移住相願候者、船にて差し
遣わされ候に付、凡そ定めの覚え
船賃はこれまでの元高に拘らず、何れも御入用を以って、御雇い揚げ相成り、乗船中、食料も同断、御入用を以って、御仕払い下され候積りに候事。
その身、乗組候船へ、持ち込み候荷物の儀は、拾人以上家族これ有り候者、両掛弐荷・行李弐つ、九人・八人の家族これ有る者は、両掛弐荷・行李壱つ、七人・六人家族これ有る者は、両掛弐荷、五人・四人の家族これ有る者は、両掛壱荷・行李壱つ、三人以下は両掛壱荷、右より多く、その身乗らず候船へ、持ち込み候儀は、相成らず候事。
品川津など、船まで艀(はしけ)賃、並び請取湊差船の上、艀賃は、これまでの元高百俵未満の者は、御入用にて御取り計らい下され、右より以上は、自分金、差し出し相払い候積り、右達す。取り集め方の儀は、寄合小普請の向きども、重立(おもだち)罷り越し候者にて、惣括(そうかつ)取り纏(まと)め、江戸の分は直ちに、田安御屋敷内御勘定所へ、引き渡し申すべく候。就いては、江戸出立の節は、一同小網町壱丁目丸屋宇兵衛方へ、当日相揃(そろ)い、艀舩へ乗組申すべく候事。
但し、屯所(とんしょ)別段これ無く候に付、銘々艀船中にて、待ち合い申すべく候。
※ 重立(おもだち)➜ 集団の中で主要な人物である。中心になる。
※ 屯所(たむろじょ)➜ たむろする所。
(「雲渓庵日記」の解読つづく)
読書:「五右衛門の鍋 潜入味見方同心 3」 風野真知雄 著
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