平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
「家忠日記 四」を読む 27
ツツジとサツキの区別がよく判らない。これはサツキなのかツツジなのか。サツキツツジという名もあるという。五月に咲くから、サツキとするなら、4月に咲いているからツツジか。分らないので、「サツキツツジ」を採用。
「家忠日記 四」の解読を続ける。
天正十三年(1585)酉六月
十一日辛亥 野田逗留候。野田若う兄弟に、刀、脇差し出し候。
十二日壬子 野田殿より駈けの馬、御こし候。野田より浜松へ越し、城へ出仕候。
また長次の長刀出し候。
十三日癸丑 深溝帰り候。
十四日甲寅
十五日乙卯 会下へ参り候。
十六日丙辰
十七日丁巳
十八日戊午 雨降り。
十九日己未 夜、雨降り。
廿日 庚申 雨降り。
廿一日辛酉 永聞、月次連歌候。発句、
汲み寄るに 神の前せぎ 泉かな 永聞
廿二日壬戌
廿三日癸亥
廿四日甲子
廿五日乙丑 竹谷金左衛門所に、月次連歌候て越し候。
廿六日丙寅 濱松殿様、出物御煩いにて、日駈けに御見舞いに越し候。城へ出で候。
※ 出物(でもの)- 吹き出物。おでき。
廿七日丁卯 殿様より、巣鷹下され候。
※ 巣鷹(すたか)- 巣にいる鷹のひな。また、これを捕らえて鷹狩り用に飼育した鷹。
廿八日戊辰
廿九日己巳
天正十三年(1585)酉七月
七月小
一日 庚午 夜、雨。殿様御煩い能く候て、深溝へ帰り候。
二日 辛未
三日 壬申 会下施餓鬼候。参り候。
四日 癸酉 施餓鬼候。
五日 甲戌 永良へ堤築かせに候。午時、大なえゆり候。
夜まで少しずつ。百年已来のなえ候由、申し候。
※ 大なえ - 大地震。
六日 乙亥 巣鷹、形原左京殿へ越し候。
七日 丙子
八日 丁丑
九日 戊寅
十日 己卯 晩景、夕立。家康様煩い能く候。
見舞いに日駈けに、浜松へ越し候。
※ 晩景(ばんけい)- 夕方。夕刻。
十一日庚辰 とぎれより、白須賀、二川まで雨降り候。深溝帰り候。
※ とぎれ - 浜名湖が太平洋に開いている、「今切れ」。それ以前の開口部であろうか?
十二日辛巳
十三日壬午 踊りにて、寺方へかけ候。
十四日癸未 会下へ参り候。
十五日甲申 夕立する。
十六日乙酉 保々へ鮎捕りに越し候。夕立する。
十七日丙戌 深溝帰り候。
十八日丁亥
十九日戊子 殿様、駿河へ御越し候。
廿日 己丑 与五左に踊りふる舞い候。
廿一日庚寅 夜、雨降り。会下へ参り候。香春にふる舞い候。
廿二日辛卯
廿三日壬辰
廿四日癸巳
廿五日甲午
廿六日乙未
廿七日丙申 雨降り。
廿八日丁酉 同、新二郎、月次連歌候。夜、雨降り。発句、
野は虫を 聞いても帰る 葛葉かな 正作
廿九日戊戌 夜、雨降り。
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