わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

獅子口 その2

2011年02月21日 | 日記・エッセイ・コラム

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数日前の写真。面を顔の形に削っていき、おおよその形が出来上がったところに、油性ペンで顔の造作を書き込んだところ。こんな具合に描いて彫り進む場所の見当を付けていかなければ、上手く彫り進めないので、最初に見た図面と見比べながら、かつ何度も寸法を測りながら作業を進めているところだ。このあたりからは、細かい作業になってくるために、数日経ってもなかなか表面的には見えない。が、細かいところでは確実に作業は進んでいると言うことである。

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これは21日の段階だ。18日の状態(上の写真)から、大きな変化がないように見えるものの、口の部分ではかなり進んでいるのだよ。この能面は、口元が深く彫られているのが特徴であり、従ってその深さは、歯、舌、牙などをいかにに正しい位置に彫り込むかによって、面相が変わってくる。だから、入念に、かつ注意深く口の中を彫っていかなければならない。

もっとも、まだ粗彫りの段階だし、いくらでも修正は出来る時期には違いないが、彫り過ぎれば復元が難しいし、初期段階と言っても注意をするに越したことはない。ただ、大失敗をしてすでに裏面を大きく彫ってしまっているから、今後、口の中の造作を彫る段階で、深く彫り過ぎれば裏に突き出てしまうことになる。要するに裏まで穴が開いてしまうのだ。

本当は、裏彫りも表面がだいぶ完成した後に彫らなければならない事は、十分に承知をしていたはずなのだが、なぜか口の中を深く彫る必要のある獅子口で、先に裏を深く彫ってしまったという失態を起こしたのだ。能面彫り10年選手としては、これはちょっと情けない。

というあたりで、これも10年選手の知恵で、何とか切り抜けなければ・・・

コメント
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