わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

鼻瘤悪尉番外編

2009年03月22日 | 日記・エッセイ・コラム

Hanakobu15また登場した「鼻瘤悪尉」。なんと3個も完成した。右端は今回作ったもので、中央と左側は、以前に作っていたものに彩色を施したものだ。

前にも書いていたが、以前の素彫り面2個は、最初に髭を切り取り、それをまた使うために端末処理をしておいた。切り取った髭の一本一本の端末を糸で縛り直し、そこにボンドを付けて乾燥させている。それがおよそ80本あった。まあ、面倒な作業だったが、これをやらずに彩色が進まないことで、覚悟を決めて行ったものだ。

で、彩色は基本通りに、胡粉の粉末に黄土の粉末を混ぜて下地から塗り始める。一番下の下地は黄土を混ぜない真っ白でも良いが、仕上げ塗りの後に紙ヤスリで磨いたとき、下地が見えてくる場合がある。その時に真っ白であればあまり良くないかなと考えて、下地から色を付けたのだ。

3回ほど塗った後に紙ヤスリで表面を整え、眼球や歯に金色を施す。右の能面では頭髪や眉毛を描いてから古色をかけたが、今回は古色を施した後に頭髪と眉毛を書き込むことにした。これは、頭髪を書いてから古色を施したところ、せっかく書き込んだ白髪の部分が消えてしまったからで、それを解消するために古色の後に白髪などの書き込みをしたものだ。

そうしたことで、前の能面よりは今回彩色した能面は、白髪の部分が残って良い具合になった。そこに細工をしておいた髭を植え込む。

髭の寸法はそれぞれ違う。それを以前の位置に植え込むのだが、どうもちがう場所に植え込んでしまったようで、長さが合わないまま完成してしまった。しょうがないので、一応それらしく切りそろえてみたが、前の写真(参考にした写真)と比べても妙な形になった気がする。

まあ、前の形を知っている人が見れば「あれっ」と思うかも知れないが、何と言っても自分しか知らないのだから、誰も分からないのだ。自分が満足していればそれでよい。このあたりがいい加減であり、自分で鑑賞するものであれば誰にも迷惑はかけていない。

ということで、懸案だった鼻瘤悪尉の彩色が終わって、これで残るのは三光尉の能面2個だ。これが頭髪と髭で1個60本ある。2個だから120本の髭などを切り取って再利用に備えて細工をしなければならない。考えただけでもやる気が失せてしまうのだが、さて、どうしようか。



コメント
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