わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

鼻瘤悪尉その5

2009年03月12日 | 日記・エッセイ・コラム

Hanakobu11鼻瘤悪尉も「その5」になった。今日3月12日に古色を付ける作業を行ったので、これで面の彩色作業は終わることになる。前回の仕上げを紹介してから約1週間ほど経ったので、出来上がっても不思議ではないものの、この能面を彩色したのは初めてであり、しかも色の見本が始めに見て貰った古いカラーコピーだけである。だから、実際はどんな色なのかよく分からないまま、自分の感覚で色を付けたのだ。

結局は見たとおりの色に仕上がったものの、あのカラーコピーの色とは大部違ってしまった。あのコピーは何と言っても元々古い能面を撮った写真をコピーしたものであるし、能面もいろいろ損傷しているから、きれいな色ではないし細部もよく分からない。それを自分の解釈で「こんな色だったはずだ」なんて考えて、色を作り彩色を施すものだから、元々は大きく違ってくるのはあたりまえだろう。

かつ、色を混ぜるための元の色が少ない。これらの色は、胡粉に色の元(岩彩・岩絵の具)を混ぜて作るのだが、その元になる色が手元に少ないのだ。今持っているのが「金茶(濃い黄土色)」「黄土」「肌色」などで、他には「丹」「金」などだ。これらだけで今回の能面の色を出すのはなかなか難しい。それでも、足りない部分を「水彩絵の具」でカバーして、何とか似たような色を作ってきた。が、やはりもっとたくさんの岩絵の具を買っておかなければ、不便を感じるようになってきた。

実は、たくさんの色は小瓶に入ってきちんと売っている。単品でもセットでも売っているので、それを買えばいい。が、今のところ、講習の生徒として8人ほどと一緒に作業をしており、全員が同じ道具、材料を使って能面を作る作業を続けている。色の配合もその範囲でやっているので、自分だけ(買いそろえた)豊富な色の中から選ぶのも気が引ける。

ということから、教室を辞めて先生が主宰する会に入会して、能面を自由に作れる環境になったら豊富な色を買い求め、制作するという方法もある。まあ、この方法は入会を勧められているから、今すぐにも出来るのだが、会に入れば会費が必要になる。いまのところ、教室の活動で満足しており、会に入ることは考えていない。まあケチなのかな。

さて、この後は「髭」を付ける作業が残っている。これがまた大変で、約40本の髭を新たに作らなければならない。髭の様子は、その1で紹介した素彫りの面を見れば分かるが、まああのような様子になるはずで、それが出来て完成となる。

そうして、一応完成した後は、今ある素彫りの鼻瘤悪尉2面の彩色をしたいと思っている。

コメント
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