河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1751- シベリウス5,6,7、尾高忠明、札響、2015.2.17

2015-02-18 01:20:16 | コンサート・オペラ

1751- シベリウス5,6,7、尾高忠明、札響、2015.2.17

2015年2月17日(火)7:00pm サントリー

シベリウス 交響曲第5番 14′9′9′
Int
シベリウス 交響曲第6番 8′6′4′10′
Int
シベリウス 交響曲第7番 23′

(enocre)
シベリウス アンダンテ・フェスティーヴォ 4′

尾高忠明 指揮 札幌交響楽団


3年がかりの東京でのシベリウス交響曲全集のラスト年。昨年は風邪をひいてしまいダウン、仕事を一週間休んでしまって、夜だけ踏ん張ってなんとかホールまでたどり着いたが、熱にうなされながら何を聴いたのか覚えていない。今回は体調万全で。

2回の休憩が設けられた演奏会。
札響サウンドは独特の透徹した冷や冷や感の肌触りが心地よい。線が細いということもなく、大型の流氷のような趣き。

5番第1楽章の第2主題ヴァイオリンフレーズ、もうちょっとゆっくり目がタイプ。速すぎてタップリと味わうことが出来ない。
第1主題が牧歌的なので対比を際立たせる解釈は確かにあるとは思うのですけれど、そもそも半音進行みたいな主題のヴァイオリンフレーズですので、あすこはそのようなフィーリングの妙が欲しいところです。
スケルツォ相当部は駆り立てモードのアクセルがよく効いていました。
第2楽章はソロが目立ちます。秀逸な演奏でした。それで第3楽章へ、思わぬゴツゴツとしたところがあり流氷が転がっていく感じ。荒々しさが自然に出ていて6打撃の響きが透明で素晴らしい。

6番の響きは本当に独特で淡い。
この第2楽章はティンパニのコロンとした音から始まります。まさに第7番冒頭そのものですね。

2回目の休憩の後、最高傑作の7番へ。
数多あるシベ7と同類の演奏でした。作品自体があまりにも素晴らしすぎるので、演奏のほうが負けてしまうケースが多く、つまり曲の素晴らしさを100パーセントまで表現できていない演奏が多い。スキルベースのことは前面には出ないけれども、この曲は高性能オケで、技術面でまず上まで持っていってほしいですね。それ自体が高みの演奏表現の一つになります。根性だけではダメですね。
尾高の表現はひらめきにとぼしい。この曲の全体像をどのようにとらえているのか今一つつかめない。構成感だけで押す曲ではないし、札響の透徹した響きは素晴らしいけれど、ボテ系のまま置き去りにしてしまっているところもある。オーケストラ自体これだけ磨かれているサウンドなのですから、もうちょっと攻めてもいいのではないか。たとえばトロンボーンのユニークなソロ部分における弦の扱いなどもう少し工夫が欲しいです。トロンボーン・ソロは他を圧するものにはなっていないので、頓着しない弦のもっていき方は不満の残るものでした。コーダは音響の嵐になっておらず、サー、サッ、と切り上げる。ここらへんはお見事です。何度も振っているとは思います。

これは参考にしてはいけない演奏かもしれませんけれど、
ムラヴィンスキーの演奏

アンコールの祝祭アンダンテは昔、BISレーベルから出たイエルヴィ&エーテボーリ響のブラックジャケLPで連発されたシベリウスの交響曲全集の何番かにカップリングされていて、その時初めて聴きました。1982~3年頃だと思います。その時の演奏とはずいぶんと異なり札響の弦がぶ厚く響きました。気持ちよかった。

追補
昨年一昨年と帰り際に頂いたお土産、今年はホールから出ても無くて、聞いたら品切れとのこと。別に恨みはしませんが、楽しみにしていたのに。
おわり


(詳細別途)


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