河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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2803- ワルキューレ(第1サイクル) ダニエル・バレンボイム、ベルリン国立歌劇場、2002.1.17

2021-09-24 22:25:56 | DB-SKB2002
2002年1月17日(木) 4:30pm 神奈川県民ホール

ワーグナー 作曲

ハリー・クプファー プロダクション

ワルキューレ

キャスト
ジークムント ロバート・ギャンビル(T)
ジークリンデ ワルトラウト・マイヤー(MS)
フンディング ルネ・パーペ(Bs)
ブリュンヒルデ デボラ・ポラスキ(S)
ヴォータン ファルク・シュトゥルックマン(Br)
フリッカ ローズマリー・ラング(MS)
ヘルムヴィーゲ カローラ・ヘーン(S)
ゲルヒルデ インガ・フィッシャー(S)
オルトリンデ マクダレーナ・ハヨショヴァ(S)
ヴァルトラウテ ローズマリー・ラング(MS)
ロスヴァイゼ シモーネ・シュレーダー(A)
グリムゲルデ クリスティアーネ・ヒームシュ(MS) (ウタ・プリエフ 腕骨折のため代役)
シュヴェルトライテ アンドレア・ベーニッヒ(MS)
ジークルーネ ボリャーナ・マッテーヴァ(MS)

ダニエル・バレンボイム 指揮
ベルリン・シュターツカペレ

(duration)
ActⅠ  4:30-5:37pm 1時間7分
ActⅡ 6:20-7:53pm 1時間33分
ActⅢ 8:30-9:37pm 1時間7分


昨晩の興奮冷めやらずといったところだが、このワルキューレプロダクションを観るのは4回目だ。同一メンバーで1997年に日本公演があり、そのときはワルキューレのみ3回行った。あのときの公演を全部観たので今日は4回目というわけである。従ってラインゴールドとは違い冷静に観ることができた。

第1幕
ジークムントのギャンビルは歌い込みが足りない、ほかのメンバーと比べると明らかに遜色がある。それに音程が下がり気味で力不足。相手役ジークリンデのマイヤーはやはり凄い。いざとなるとホールを揺るがす大音響が有無を言わせない迫力となって迫ってくる。
昨晩ロボコップで活躍したフンディングのパーペも、昔に比べてスリムになった気もするが、存在感が物凄い。
それにしても凄まじいオーケストラだ。

第2幕
ヴォータンのシュトゥルックマンはバレンボイムのお気に入りなのだろう。スタイリッシュで静止画像がさまになる。歌も非常に安定している。昔と違い、歌だけうまければあとはどうでもよいというわけにはいかない。視覚的要素も重要なのだろう。これに対等に勝負できるブリュンヒルデはやはりポラスキしかいないのだろう。
それにしても凄まじいオーケストラだ。語りの部分まであっという間に来てしまった。木が落下する。

第3幕
やはり出色のプロダクション。あれは何だろう。戦いに敗れた人間がワルキューレに起こされて、ステージ後方へ向かって歩いて行く。音楽は騎行。ここから最後の大団円まで歌と演技とオーケストラの呼吸がピッタリ。さらには炎を表す蛍光灯の輝き方のタイミングも音楽とピッタリ。まさに完成されたプロダクション。
オーケストラはどんどん加速していく。もう誰にも止められない。
強靭なダイナミックレンジ。伸縮自在のテンポ。歌と演技とオーケストラの見事に一致したプロダクション。まさに、天才指揮者の面目躍如たるものがある。指揮者は拍子をとっていない。曲想をなぞるとでも言おうか。オーケストラとの呼吸の一致がこれ以上なく感じられる。
歌の中に滑り込む絶妙のオーケストラ、もうひとつの歌のよう。


以上の3幕。
第1幕の駆り立てるような、やつすような追い込み。
第2幕の語りの静けさとジークムントが倒れる時の劇的な音楽の対比のクリアさ。
第3幕におけるチューバの炸裂音。まるで音を割らなければ音楽ではないといっているよう。そしてクライマックス、ここはプロダクションともども忘れられない音楽的印象を残してくれる。
もはや、ジークムントの力不足もかなたへ飛んで行ってしまった。やはり、DBの存在感が最も印象に残る。とはいっても本人はオケピットの連中とステージにがって挨拶しているが、ケロッとしたものだ。
おわり























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