河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1137- ブリテン 戦争レクイエム(字幕付き)シャルル・デュトワ N響2010.12.11

2010-12-12 17:59:57 | インポート


2010-2011シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
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2010年12月11日(土)3:00pm
NHKホール
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ブリテン 戦争レクイエム 作品66
            (字幕付き)
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ソプラノ、タチャーナ・パヴロフスカヤ
テノール、ジョン・マーク・エンズリー
バス、ゲルト・グロホウスキ
合唱、東京混声合唱団、NHK児童合唱団
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シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団
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名作なんだろうが難解だ。字幕の違和感がなんとも言えない。
別に字幕が間違っているわけではないだろうし適切な訳なんだろうが、オリジナルがラテン語と英語が混ざっているテキストなのでそこらあたりの微妙な切り分けニュアンスに一工夫欲しい気もする。ただ、ロシア、イギリス、ドイツ、それぞれの歌い手の出演ということで明確な意思が感じられる。
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合唱、ラテン語
児童合唱、ラテン語
テノール(イギリス人)、英語
バス(ドイツ人)、英語
ソプラノ(ロシア人)、ラテン語
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テキストはこんな感じなので、ソプラノと合唱は一緒に歌えます。バスとテノールは一緒に歌えます。あとはそれぞれソロ、パートで歌えます。それ以外はありえません。テキストの理解は事前に必要ですね。いわゆるレクイエムとイギリス詩人の言葉がそのなかに挿入されていく不思議な曲ですので。
イギリス、ドイツ、ロシアの人揃えはインスピレーションだがドイツ人が英語で歌うのはなぜなのか。
そのテノールとバスで歌うのは詩人の言葉です。舞台のオーケストラの輪郭の前、指揮者のすぐそこに室内楽オーケストラが座り、この二人の伴奏をします。かなりユニーク。
ユニークと言えば、児童合唱は舞台に顔を出しませんので、裏で響くだけです。
児童合唱でない方の合唱は大規模で舞台後方全部を占める。オーケストラ編成もかなり大きい。NHKホールのパイプオルガンもちょっとだけ聴くことが出来る。
全体編成規模が大きく、おかげで割と前席にすわっている自分の席から字幕のうち下部分の字はオケメンバーに隠れて見えない状態。指揮のデュトワは4段あるポウディアムの壇上から全部を見ながら棒を振る。これまた一仕事以上だ。
大規模な割には聴こえてくる音は薄い。不思議な曲だ。
この馴染みにくい響きの聴き方としては、エルガーやヴォーン・ウィリズムなどのイギリス・サウンドとあまり変わらないので、いわゆるブラバン的響きの意識で聴ければ違和感は緩和される。戦争の時代が一つ去った後に作られたような距離感のある曲ですね。
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いわゆるレクイエムだったら字幕は不要かもしれないが、挿入される詩の内容がかなり深刻、この詩がポイントであるため字幕は必須。
また、太陽の周りの惑星のように室内楽と詩、オーケストラと合唱が響きあう、視覚的な要素も音楽の大切な部分だ。
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全体の様子はこのような感じ。内容までは踏み込めない。
クルト・マズアの棒によるニューヨーク・フィルハーモニックのCDは持っているのだが、今日のこの日の演奏が初めて本当に聴く日となったことは間違いない。
90分6曲。2曲目の怒りの日が音響的には一番印象的、内容的には詩の力が後半になるにつれて強くなる。最後は言葉の力を感じる。
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テノールはまるでボーイ・ソプラノのように響くきれいなもの。バスはもうひと押し。圧倒的なのはソプラノ歌唱。大きく開いた口は顔の半分にも達しそうな勢い。
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曲に対する不勉強は自分の不徳の致すところではあるのだが、なんだかあとあとまで残りそうな気配はある。聴き始めのきっかけだね。
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室内楽編成の方のホルンは卒業したはずの松崎さん。

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