河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2290- モツコン17、真由子フェッター、ツヴィッカウ、春、石川、神戸市室内合奏団、2017.3.11

2017-03-11 22:01:22 | コンサート

2017年3月11日(土) 2:00pm 紀尾井ホール

シューマン(前田昭雄 編) 交響曲ト長調 ツヴィッカウ  12′8′

モーツァルト ピアノ協奏曲第17番ト長調  12′10′8′
  ピアノ、ソフィー=真由子・フェッター

(encore)
スクリャービン 左手の二つの小品Op.9-2より ノクターン 5′

Int

シューマン 交響曲第1番変ロ長調 春  12′6′6′9′

石川星太郎 指揮 神戸市室内合奏団


興味深いプログラムと魅惑的なピアニスト、そして気力充実の指揮者、全自由席、かぶりつきで拝聴、拝顔。

石川さんは気鋭の指揮者、昨年2016年サントリーのサマーフェス、サーリアホプログラムでピアノを弾き、アンサンブル・シュテルンを振った方。
2168- サマーフェスティヴァル2016、サーリアホ、2016.8.24 

シューマンのツヴィッカウという稀な曲からスタート、と思いきや、スタートする前にヴァイオリントラブルによるバトンタッチがあって、それに気をとられてしまって、きっちり開始したのだが序奏があったのかどうかよく覚えていない。再現部と思われる個所で序奏の様なさっき聴いたような節が出てきたので、たぶん、あったのだろう。
最初の2楽章のみであとは意思放棄だったのだろうか、でもこうやってあらためて生で聴かせてもらうとシューマンという実感。まぁ、春も近いと感ずる。
刻みと滑らかな動きがやや曇りがかった雰囲気で進行するけれども、明快に感じるのは鮮やかな石川バトンによるところが大きい。室内合奏団とはいえ、8型で管はブラスもつきますから、相応な規模。このあとのモーツァルトは6型、春は10型だったように見うけ、いずれにしてもデカい編成で、シューマンの力感がよく出ていましたね。
ツヴィッカウは20分ほどかかりましたので完成していれば4シンフォニーと同じレベル規模、充実の演奏でした。石川さんの棒というのは聴衆にうったえかけてくる力があって、それが説得力につながっていて、聴衆との共同作業のような雰囲気にさせてくれる、いい指揮だと思います。

次は真由子フェッターさんのモツコン17。お初で聴きます。長身スレンダー、まっすぐなロングヘア、赤のロングドレス、時が時ならばスーパーモデル。ホールの空気が変わります。魔力ですね。
最近、19番以前の作品をCDでよく聴いていて、このような機会は逃すことが出来ない。17番は15,16番のみなぎる力とはちょっと違う細やかな表現をフォルテピアノのタッチで、といったおもむき。クルンクルンと音が回っているよう、オルゴールみたいなところがある。真由子さんのプレイはメゾフォルテからピアニシモの範囲で繊細な動きがきれいに響いてくる。鍵盤に指が置かれないときは手の動きの表情が濃い。流れる音楽。モーツァルト堪能しました。それとアンコール、妖しく漂うスクリャービンの左手。真由子ワールドでした。

後半はシューマンに戻って1番。ツヴィッカウと同じ印象です。
刻みの歯切れがよくて、快活でダイナミック。ブラスの強奏が心地よい。快感の流れ。
2楽章ラルゲットは滑らかな温もり、リズミックな楽章との違いが印象的。蹴るような音符、大きく波を作っていく。石川さんの全体的な見通しの良さと精力的な棒が光ります。熱演でした。

この演奏団体は初めて聴く。弦の響きが美しい。チェロに力感が増すとさらに充実すると感じる。ウィンドはアンサンブルよりも個人力の具合。ブラスは結構大胆で安定している。いい演奏でした。また聴いてみたい。
ありがとうございました。
おわり


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