1989年のコンサート。
日本への大量投入も相変わらずである。
この日はこんな感じ。
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1989年5月23日(火)
7:00pm
サントリー・ホール
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モーツァルト 歌劇「魔笛」序曲
モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」第2幕より‘愛の神よ照覧あれ’
モーツァルト 交響曲第32番
モーツァルト 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」第2幕より‘わが悩みはいま’
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マーラー 交響曲第4番
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グンドゥラ・ヤノヴィッツ、ソプラノ
アイザック・カラプチェフスキー指揮
ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団
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長い。
最近のプログラムは短くなってしまって味気ないものが多いがこれは、本来のコンサートというのはこういうものだ、といったロングなプログラムである。
ヤノヴィッツも前半のモーツァルトで2回歌い、後半のマーラーの第4楽章を歌う。
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このオーケストラは、1985年に続いて2回目の来日だそうである。
今回1989年は5月22日から28日までの7公演。
オーケストラも指揮者も限りなくマイナー。
唯一ソプラノでもった公演。
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前半のモーツァルトは、交響曲第32番はオペラの序曲だし、それぞれの曲はそんなに長いことはないのだが、いちいち拍手がはいるし、いろいろ出入りがあるので結構時間がかかる。いずれも珠玉のような曲だ。
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ヤノヴィッツの少しウエットで太めの声がモーツァルト的なのかどうかは別にしても、純粋に音楽を楽しめる一夜だ。
忘れていた本来の音楽の楽しみ方を思い起こさせる。
肩の力を抜いてリラックスして音楽に浸る。
長い長い一夜もこうして更けていく。
忙しい仕事も一段落ついて、
心身ともにほぐされていく、
いい夜だ。
いくら長くてもいい。
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ところで、長めのプログラム。
他日に同じ組み合わせでこんなのもあったらしい。
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ベートーベン/エグモント序曲
ヴィヴァルディ/四季(春夏秋冬の全部)
ベートーベン/交響曲第5番「運命」
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いいですね。
なんだか、二日分、といった感じで。
ベートーベンの、どつく音楽ではろくに寝ることもできないが、それでもなんだか充実していそう。
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