今年のゴールデンウィークは5月6日(火)が休日になるなど、休まない日本人向けの強制連休方式になったが、いくら祭日が多くなっても普段の有給休暇を消化しないでジャブジャブの状態にしているわけで、いつまでたってもよく働く民族だ。
今年のゴールデンウィークは、仕事が忙しくて全然休めそうもないが、夜ぐらいコンサートでもいきたいなぁなどと思っても、サントリーホールなどこの時期既に5月涸れ状態だ。
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一見すると定常的な公演が多くて連休を除けばそれなりに盛況に見えるが、猫の目のように変わる指揮者たち、プログラムもあわせ、なんだか指揮者の本番練習を聴きに行くようなつまらなさだ。
ひとつのオーケストラだけとればそれなりのシステムを作りそれに沿った形で進めており、行き当たりばったりのプログラムではないのだが、サントリーホールでもどこでも、全体を俯瞰すると、ただ単に多くの在京オーケストラが統一感のないプログラムで流しているなぁ、という感じ。フランチャイズでもなんでもないのでこうなっちゃう。
新日本フィルはトリフォニーで落ち着いて仕事をできるので幸せだと思うのだが、たまにサントリーホールにのりこんだりする。5月だと小沢征爾の棒の日があり、値段もかなりベラボーになる。
いつもどおりにしてほしいよね。特別演奏会」ということらしいので値段が特別なんだろう。
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後半にフィラデルフィア管弦楽団が3回ほど公演を行うが、このオーケストラは好きだが今回は二つの理由でたぶん行かない。
一つめはまず、その法外なチケット価格。
ろくでもないプログラムとは決して言うまいが、なんで最高席が3万5千円もするんだ。
これだと、新国立劇場のかなりいい席でオペラを2回観れる。
サントリーホールの傲慢な値付け。ここのホールの値段をわけもなく、正しいわけもなく、吊り上げる連中がいるからほかのホールもつられてあがってしまう。本当にいい迷惑だ。
サントリーホールは文化に寄与するという姿勢を目に見える形で見せてほしいものだ。カラヤン広場なんていう気恥しいものがあっちゃたりするから、ネームバリューで値段をどんどん上げていく方針は不変なんだろうね。
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二つめの理由は、言わずもがな。棒振りのもとふさふさのピアニスト。なんでこんな棒に3万5千円も払わなきゃならんのか。ひでぇ棒だ。
それにもう次の指揮者が決まってる。というか今年秋2008-2009年からデュトワが振るんですよね。フィラデルフィアには彼の名前を聞いただけでなんとなくストンと納得できる。
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でるのは愚痴ばかり。。
欧米では5月は長いシーズンの終盤であるから地元でラストスパート。今の時期、フィラデルフィア管弦楽団が来日するなんてあんまり自然ではないなぁ。
日本のーけストラは春の終わりから夏そして初秋までみさかいなく演奏会があり、芸術の秋にシーズンのオープニングがあるわけでもなく、したがってセレモニーもない。
やっぱり元日にはじまり大晦日に終わるのが日本かなぁ。そう言えばNHK交響楽団の、今年よかった演奏会、のアンケートも年始から年末になっているしなぁ。
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各オーケストラに夏祭りというか、どこか避暑地での定例コンサート、みたいなものもないし四季を通じて同じことを同じ場所で繰り返していて変化がない。聴くほうも変化がないとたまにはそれが欲しくなる。
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5月は演奏会はいけそうもないが、ひとつぐらいはなんとかいってみよう。
おわり
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