2018年7月4日(水) 7:00pm サントリー
ベートーヴェン 交響曲第8番ヘ長調Op.93 8-5-4-6
Int
ショスタコーヴィッチ 交響曲第4番ハ短調Op.43 25-8-25
アンドリュー・リットン 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
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メインプロのショスタコーヴィッチ、ちょっと聴き進むうちにいつにもまして柔らかすぎる音にびっくり、思わず上の反響板を見たり、オケの配置を見たりと、色々ときょろきょろしたのだが特段いつもと変わるところは無い。なんでこんなに柔らかいのかな。リットンマジックなのかしら?
リットンの振る4番は、深刻さとは別の、さりとて純器楽的な響き追求ということでもない。音のぶつかり合いから生まれる新たな響きといったものを求める棒ではなくて、これはゆるりと手綱を緩めるとそのまま分解してしまう作品だから高テンションの要求はそれはそれとして、分解しない程度のテンポで進めるべきものなのだ、人は楽天的と言うかもしれないがそうではなくて中庸の捌きなのさ、とリットンが言ったかどうかは竹林の中に答えがあるのだろうかそこを探していかなければならない。前週の演奏の中に答えがあるのかもしれない。
リットンの棒に15番風のエンディングを殊更強く感じることは無い演奏でそういった事をねらっているわけではない。3楽章枠組みを感じさせることの多いシンフォニー、この4番は3楽章構成そのままな作品なわけで、見事な造形を魅せてくれました。見事なバランスでしたね。
前半のベートーヴェンはリハーサルが少なかったのか、このオケ特有なバシャバシャ感が出てしまいました。最近好調でこのような演奏をすること自体びっくり。油断大敵。
おわり