河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1627- フランク、ガエタノ・デスピノーサ、N響、ワーグナー、マティアス・ゲルネ、2014.5.10

2014-05-11 00:53:13 | インポート

2013-2014シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2013-2014シーズン
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2014年5月10日(土)6:00pm NHKホール
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フランク 交響曲ニ短調18′11′10′
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(ワーグナー選集)
さまよえるオランダ人、モノローグ「期限は過ぎた」11′
  バリトン、マティアス・ゲルネ
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トリスタンとイゾルデ、前奏曲9′
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ワルキューレ、ヴォータンの別れと魔の炎の音楽17′
  バリトン、マティアス・ゲルネ
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神々の黄昏、ジークフリートの葬送行進曲7′
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ガエタノ・デスピノーサ指揮
NHK交響楽団
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この日のメインは、聴きに行く前から後半ワーグナープロ、ゲルネの歌う2曲のみ。結果も同じ。
この指揮者はお初でお目にかかりますが、指揮者経験が浅いからかどうか、危なっかしいというか、棒が板についていないというか、演奏行為が曲そのものまで楽しめなくしている。これはエンタメでは致命的です。
もっともっと経験あるのみなんでしょうが、その経験のプロセスまで見たいとは思わない。普通若い指揮者にはそれなりの魅力があるものなんですが。
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ゲルネの1曲目、オランダ人、第一声を出す前の一呼吸、吸いブレスでホールの空気を全部吸い取った感じで、黒光りする魅力的な声で、ホールが振動するような大きな声、安定感と芯のある響きでホールを充満させた。いきなりバリトンの魅力全開。オランダ人の役どころにあった声でこれならゼンタも。
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ゲルネの魅力的な声の歌唱は細かいニュアンスも概ね自然で滑らか。やや作為的に感じる個所もあったが、ドラマチックなオペラではありがちなことかもしれない。
今回はシューベルトの3大歌曲をこの13,14,15と三日連続で歌うようだが、絶妙なニュアンスの夕べを満喫できることでしょうね。
(5/13美しき車小屋の娘、5/14冬の旅、5/15白鳥の歌、他)
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ゲルネの2曲目、ワルキューレの幕切れのところ。これも息の長い、感情を込めた素晴らしい歌でした。ワルキューレがこのような込め具合で全曲続くのかといったあたりのことを推測するのは野暮な話で、何を楽しみに今これをこうやって聴いているの?と言いたくなる。
ブリュンヒルデ、ローゲのファイヤー、そして末尾のピアニシモ。この最後の演奏のみの部分はお粗末なものであったが、その前のヴォータンの歌唱は威厳が誠に素晴らしく、声の圧力とときとして魅せる優しさのようなもの、どちらかというと威厳のほうに傾斜している雰囲気はありましたが、全力投球の2曲ですから。
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ソリストと指揮者の器量がだいぶ異なってしまった夕べではありました。
終わり


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