河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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1745- ペトレンコ、辻井信行、ロイヤル・リヴァプール・フィル、2015.1.28

2015-01-29 01:14:52 | コンサート・オペラ

2015年1月28日(水)7:00pm サントリー

ショスタコーヴィッチ 祝典序曲  6′
 (創立175年記念演奏)

ラフマニノフ  ピアノ協奏曲第3番 18′10′15′
  ピアノ、辻井信行
(encore)
チャイコフスキー  四季より「トロイカ」 3′
ラフマニノフ(辻井信行編曲)  パガニーニ・ラプソディ ⅩⅧ 3′

Int

ショスタコーヴィッチ  交響曲第10番 22′4′12′13′
(enocre)
ラフマニノフ  ヴォカリーズ 5′
ブラームス  ハンガリー舞曲第1番 3′

ワシリー・ペトレンコ 指揮 
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団


昨晩に続き同じ組み合わせのコンサート。この日もいいプログラムです。
最初に、このオーケストラの創立175年記念演奏がありました。祝典序曲でまずスカッと。

辻井のラフマニノフ、毎晩毎晩、困難な曲が続きます。
ラフマニノフの3番は自分にとっても好物なので、ことあるごとに聴くことにしている。2か月ぐらい前に、及川、佐渡&東フィルの公演があったばかりです。あれも快演でした。

辻井の演奏は昨晩と同じような印象だが、オーケストラが静まる個所での心の落ち着きのようなものがよくわかった。音楽の流れを冷静にとらえて演奏していると思います。特に第3楽章の爆発前の静かな祈り、見事な運びだったと思います。この楽章は聴きごたえありました。
伴奏オケは強烈なサウンドですが、ペトレンコは丁寧にピアノとともに歩む。昨晩と同じスタンスの伴奏指揮です。この前見た佐渡は、協奏曲でもメインプログラムと同じような棒の振りで、ちょっと違うかなというところがある。ペトレンコは完全に切り分けていますね。

後半のDS10は久しぶりに聴きました。この曲は真っ暗なイメージがずっと先行していたのですけれど、ペトレンコの棒で印象が変わりました。3拍子の表現は湧き立つような趣きがある、全く弛緩せずシリアスなワルツみたいなところ面白い。もやもやしない演奏でフレーム感覚に優れているので曲が明確になり把握しやすくなる。
また、弱音記号系の主題や旋律の運び方、ショスタコーヴィッチの響きを堪能できました。魅惑的です。どうもペトレンコつぼ、ありそうですね。
最後の爆発への運動はもったいぶることなく音に語らせつつ、自然発火していく感じ。響きの饗宴は最高。
このオーケストラは割と音がでかいのですが、妙なバランスのフレーズとか出てこないので、ペトレンコが要所を締めて、ポイントははずさない、そんな感じで引っ張っているように思えます。
昨晩と本日、ともにロシアものばかり。多様な響きを楽しむことが出来ました。次回は別の作曲家の作品も楽しみたいと思います。
おわり