引き続き、大町市の「NPO地域づくり工房」についてです。
今回は、“カーボンニュートラル”の取り組み、「菜の花プロジェクト」をご紹介します。
写真は、このプロジェクトから生まれた菜種のバージンオイル「美麻高原 菜の花オイル」です。
地域で生かされない資源を活用
菜の花オイルの原料の菜種は、使われなくなったスキー場で栽培されています。また、菜種の栽培で使われる耕運機の燃料には、ホテルや飲食店で出る廃食油から作られたバイオディーゼル燃料が使われています。
スキー場も廃食油も地域で使われなくなったものです。
ミニ水力発電も、菜の花プロジェクトも、地域で生かされていない資源を活用して地域での仕事おこしにつながっています。
試行錯誤から生まれたバージンオイル
これが「菜の花オイル」です。かなり粘り気があるバージンオイルです。
精製機がない状態で搾油作業を始めたそうです。「菜種油=てんぷら油」の発想しかなく、これではてんぷら油にできないと思っていたところ、フレンチの石鍋裕シェフの助言で、調味用のバージンオイルとして売り出すことにしたそうです。
和風の調味オイルで、代表理事の傘木さんのお勧めは、あつあつのご飯に醤油と一緒に少し垂らして食べるというものです。(やってみました http://p.twipple.jp/LvyXr)
大町市へ行って感じたこと
「地域づくり工房」のみなさんが、水利権などさまざまな規制を乗り越えて頑張る姿に感銘を受けました。
さて、いわゆる「先進地の見学」では、ついノウハウを取り入れようという気構えになってしまいます。しかしそうした気構えで現地の人から話を聞くと、たいていがっかりしてしまいます。「こんな水力、東郷にはない」とか。
大事なことは、その土地にある資源を生かそうという姿勢に学ぶことではないでしょうか。
東郷町にはどんな物があるのか。宝探しから、地域でお金が回るしくみづくりを模索したいと思います。