東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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新型コロナ拡大防止をしつつプライバシーに配慮を!

2020年06月09日 | インポート
新型コロナウイルス緊急事態宣言が解除され、東郷町でも公共施設の利用再開が段階的に始まっています。その中で町は、利用者全員に対し「利用者名簿」の提出を義務付けると発表しました。私は、教育部長らに「利用者の人権に配慮し、利用の萎縮を招かないように」と口頭で申し入れました。

参考 東郷町の公共施設の利用再開の状況 http://www.town.aichi-togo.lg.jp/anzen/koronasisetu.html

 5月22日、町は「東郷町における公共施設の利用再開基準について」 http://www.town.aichi-togo.lg.jp/anzen/documents/saikaikizyun.pdf をホームページで発表。その中の「利用者の健康状況の確認・入場制限」で「入場時にチェックリストの提出を義務付け」「チェックリストに利用者全員の健康状況を記入」「発熱者等の入場を制限」とし、利用者の名簿提出を義務付けています。
 このことについて私は、施設で行われる行事の参加者のプライバシーに配慮することが必要だとし、町教育委員会の教育部長と話し合いました。名簿の提出を求める理由について教育部長は、感染者が現れたとき、保健所が感染経路特定のために使用するためだと説明しました。
私は、「町会議員の町政報告会や、LGBTに関する学習会など、参加することによって個人の属性が類推されかねない行事に参加したことを、行政や指定管理者など第3者に知られない権利の保護が必要」と述べ、「名簿は行事の主催者や利用責任者が作成して自分で保管し、保健所から求められたときに提出できるようにできないか」と提案しました。
 部長は、保健所の求めにより提出した名簿が、本当に行事の前に作成されたものなのか証明できなければならないと答えました。
 私は「施設利用時に、利用者が提出した情報は封印して保管し、必要があるときに保健所が開封するというのはどうか」と提案しました。部長は、その方法なら検討できると述べました。

図書館利用者も
 6月1日から、予約した図書の貸し出しに限って再開していた図書館(町民会館3階)が、8日からは利用時間と入場人数を限って一般利用を再開します。このときも町は、利用者に対し、連絡先と健康状態の情報提出を求める考えです。方法は、入館時に図書利用カードの提示を求め、カードの情報で氏名と入館時刻を記録するというものです。カードを持っていない人には、氏名と連絡先の提出を求めます。
 図書館は誰でも利用できる施設で、いつどのような目的で利用したかなどの内心に関わる秘密は、厳しく保護されなければなりません。利用者から得た情報の管理は厳格でなければなりません。

個人情報保護条例に沿って情報廃棄を
 私は、感染経路の拡大の検証のために必要な保管期間が過ぎた場合は、個人情報保護条例に基づき、速やかに利用者の情報を廃棄し、利用者の情報が他の目的に流用されることは絶対にあってはならないと強調しました。

住民と行政との信頼で感染拡大の防止を
 日進市などでは、施設利用者から感染者が発生した後に、利用者から名簿を得るとしています。また町民会館などで住民が開く行事には、断酒サークルなど、お互いのプライバシーに踏み込まないよう配慮したものも想定されます。一律に名簿提出を求めるのではなく、一人ひとりに任意で提出を求めるなどの配慮も必要です。
 感染症の拡大を防ぐために、行政が住民に対し一律に個人情報の提出を義務付けるのではなく、住民が施設を安心して自由に利用しつつ感染症拡大防止に協力できよう、行政と住民との信頼関係の構築が必要です。
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