東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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kadohara@joy.ocn.ne.jp
白鳥4丁目押草団地

自然エネルギーの利用と省エネルギーで  エネルギー自給率向上を目指す東郷町を

2012年09月08日 | 脱原発

 5日に一般質問をしました。

 質問の前に、私は「自然エネルギーの利用と省エネルギーを進めて、エネルギーの外部依存度低下・地産地消によって自立した地域」という東郷町の将来像を提案しました。

かどはら エネルギー政策についての町の見解は。
企画部長 重要課題だと思う。できることから始めている。2004年からいこまい館で10kWの太陽光発電、中部・北部資源回収ステーションではそれぞれ約1kWの太陽光発電で自前で照明をまかなっている。また今年からは住宅への太陽光発電システム設置の補助を始めた。
かどはら 学校や保育園、庁舎などの屋根を、NPOや企業などが太陽光パネルを設置するために開放する自治体が広がっている。
 たとえば長野県飯田市では事業会社が出資者を募り、その資金を元に、市役所と協力して公共施設や民家の屋根250箇所に太陽光パネルを設置し、400世帯分の消費電力相当分を発電し、電力会社に売電して得た収入を配当や元本返済に充てている。保育園では環境教育に役立てられている。
 長野県須坂市では、地元企業の資金で中学校に太陽光発電施設を設置し、売電収入を得て、中学校には施設使用料を、市には固定資産税を支払う仕組みが全国初の試みとして始まろうとしている。
 名古屋でも飯田市と同様の事業会社が立ち上がり、自治体との協議を始めている。
 電力の固定価格での全量買取制度も始まり、中小企業や市民出資のファンドなどに有利なビジネスとして注目されているが、行政としても仕事起こしや税収確保、環境教育など取り組む意義が大きい。
 これについて町の考えは。
企画部長 福島第一原発の事故を受け、代替電源の確保が叫ばれる中、公共施設の屋根を使って太陽光発電をする自治体、ファンドの動きが広がっている。こうした取り組みは、電気の地産地消として注目されている。環境教育を通じた子どもたちへのエネルギーへの意識付けや、地元企業の取り組みで固定資産税収などが期待できる。
 一方、パネルの重さの建物の耐震性への影響など、調整が必要。先進事例を学び検討したい。
かどはら 太陽光パネルを設置できるだけの資金を持たない人や、賃貸住宅に住むなど自分で太陽光パネルの設置ができない人もいる。太陽光発電のファンドの立ち上げや活動を支援するなどで、自分で太陽光パネルを設置できない人も恩恵を受けられるようにする考えは。
企画部長 考えたい。

地域にあるものの資源化について

かどはら
全国でも日照時間が長い東海地方にある東郷町では、太陽光発電が大きな可能性を持っている。愛知池にはダムの法面があり、これもさらに活用できる可能性がある。この法面の面積は4.8haの広さがある。愛知池のダムは南向きの斜面になっており太陽光パネルの設置に適している。ダムへの太陽光パネルの設置も、水資源機構との協力を得てともに推進することも検討してはどうか。*
 また、東郷町には愛知用水から分かれた農業用水や境川やその支流などの流れがあるが、近年、技術の発達が著しい小水力発電に生かすことも、水利権者や河川管理者の協力を得ながら、進めることも考えらる。
 また食物残渣や植物の遺骸は、バイオマス発電の燃料にする
などの可能性がある。
 これらについての町の見解は。
企画部長 技術面、場所の確保、建設と運用のコストの課題がある。興味深いが相当な困難があり消極的にならざるを得ない。将来を見据え社会動向を注視しながら検討したい。

* 1メガワットのメガソーラーを造るのに、約2haの敷地が必要とされる。だから愛知池のダムでは2メガワットの発電施設ができそうだ。1メガワットのメガソーラーで概ね1年間で100万キロワット時の発電が見込めるから、1キロワット時の太陽光発電の固定価格を40円とすれば、1年間で8000万円は売電収入が見込める。一方、1メガワットのメガソーラーの設置費用は、送電線など含め3億5000万円ほどという国家戦略室コスト等検証委員会の試算があり、愛知池に2メガワットのメガソーラーを造るのに7億円ほどと試算できる。とすれば10年ほどで元が取れると考えられる。
 もちろんすべての費用を町費でまかなうのは難しいから、ファンドなど民間活力を活用することも考えられる。

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さようなら原発10万人集会に連帯、東郷でもデモ

2012年07月16日 | 脱原発

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 東京の代々木公園で開かれた「さようなら原発10万人集会」に連帯して、東郷でも集会・デモがあり、約20人が参加、私も参加しました。

 参加者たちは思い思いのプラカードや鳴り物を持ち、「大飯原発、再稼動反対!」「原発、止めろ!」と唱和しました。

 地域にポスティングされたビラを見て参加したという女性は、「東郷でもこうした取り組みがあるのは頼もしい。これからも頑張りたい」と述べていました。

 「10万人集会」に参加した17万人(主催者発表)には遠く及びませんが、近年はデモなどなかった東郷町でもこうした行動が取り組まれたのは貴重な経験です。参加された皆さんは「またしたいね」と話し合っていましたが、私も同感です。全ての原発が止まるまで、そして廃炉されるまで、未来の世代に顔向けできるように頑張りたいと思います。

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関電東海支社前の大飯原発再稼動反対行動に参加、500人の熱気!

2012年06月30日 | 脱原発

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 凄い熱気でした!

 私も「再稼動、反対!」の唱和をしながら手拍子して、両手が今でもジンジンしびれています。

 写真は6時過ぎ。まだまだ集まりかけでした。最後には500人はいたかもしれません。

 来週金曜日も午後6時から8時ごろまで同じ場所で抗議行動があります。

 地下鉄桜通線高岳駅1番出口そばの関西電力東海支社前です。
 来週は私も鳴り物を持っていこう!

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今一度、中部電力元副社長の講演を思い起こすと

2012年01月26日 | 脱原発

 1月22日の記事「『国民で議論を』(中電元副社長・元浜岡原発所長の伊藤氏が講演で)」を書きながら、何か足りない、気持ち悪い、という思いを抱いていました。でも、なかなか市民の前に姿を現さない(私たちが近づける機会がない?)原発業界の中枢の一員だった人が、いったい何を考えているのかをできるだけ早く伝えたいという思いから、もやもやした気持ちのまま、アップしました。

 講演で伊藤氏が何回も繰り返した「国民的議論を」の言葉をそのまま素直に受け止めると、原発推進派も「脱原発」の議論を受け入れるようになったのか、と思えてきました。

 しかし、伊藤氏は一方で「思い込みはいけない」とも言っている。

 今になって考えると、「二度と繰り返してはいけないから、原発は止めるしかない」という私たちの思いを「思い込み」だと決め付けられている感じ。

 二度と住めないかもしれない土地を生み出し、多くの避難者を出した原発事故。これを見ると、原発の適地は日本中どこにもありません。

 「安全神話」を振りまいてきた業界の一員だった人から「思い込みはいけない」と言われるのは、やっぱり釈然としません。

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「国民で議論を」(中電元副社長・元浜岡原発所長の伊藤氏が講演で)

2012年01月22日 | 脱原発

 今日の午後、東郷町民会館で開かれた「第4回TOGO大学講座」を受講しました。

 講師は元中部電力副社長・元浜岡原発所長で原子力委員も努めた伊藤隆彦氏で、演題は「原子力発電のメカニズムと安全対策」http://www.town.aichi-togo.lg.jp/syogai/event/h23togo4_chuden.html

 日本の原子力発電業界の中枢にいた人の話を直接聞ける貴重な機会であり、私は10月にはチケットを買っていました。

「お詫び」を表明

 これは伊藤氏の人柄によるものかもしれませんが、冒頭から「お詫び」を何度も口にされました。

 「東京電力福島第一原発の事故がなぜ防げなかったのか、お詫びしたい」と発言した伊藤氏。

 浜岡原発で所長をしていたとき2号機の建設が認められたそうですが、そのとき地元の方々が「一生懸命やってるから安全だと思う」と言ったそうです。

 伊藤氏は「信用を裏切ってしまったこともお詫びしたい」と重ねて表明しました。

 伊藤氏はその上で、
・どんな事故だったのか
・防げなかったのか
・原子力がダメだとしたらどうしたら良いのか
・専門家だけでなく市民が決めること、思い込みでなくしっかり議論を

と問題提起をしました。政府が最大60年までの原発の運転を認める案を出していますが、こうした問題意識があれば、現時点で「60年まで運転」などという案は出てこないと思いました。

2つの失敗

 伊藤氏は今回の事故の経過を、原発の仕組みの説明と合わせて話しました。伊藤氏が強調したのは「冷やし続けられなかった」「放射能を外に出してしまった」という2つの失敗です。

 伊藤氏は、これからはなぜこうした失敗が起きたのか、どうしたら防げたのか、などの検証が必要だと述べました。そして今回の事故は「打つ手はあったが後手に回った」のがいけなかったということから、訓練・教育が大切だと述べました。

国民的議論が必要

 質疑応答で私は「失敗さえ繰り返さなければ原子力発電を続けても良いと仰っているように聞こえたが、核のごみの始末などを考えれば続けられない。この核のごみの後始末をどう考えるのか」と質問しました。

 伊藤氏は「前段は質問ではなく意見として聞いたが」と前置きした上で、「私は“失敗を直せば良いだろう”ではなく、繰り返さないためにどうすれば良いかを検証すべきという立場で話したつもり。“核のごみ”は私たちはそう呼ばず使用済み燃料と呼んでいるが、核燃料サイクルの見直しを含めて議論する必要がある。アメリカは核燃料サイクルをやめて埋めることを決めた」と述べました。

 私はまた「浜岡原発は止まっているが、中にはまだ燃料と使用済み燃料があるので、津波対策は必要だと思うが、この工事費は電気料金や税でまかなわず、原子力で儲けてきた人たちで負担すべきだが」との質問もしました。答えは「原発を動かさなければ必要ない工事」だとの見解を示した上で、「コストについても国民の議論が必要」だと述べました。

 私の「国民的議論が必要と先生は仰るが、たとえば原発ではなく風力で、と考えても、電力の地域独占がある限り、議論はしにくいのではないか」という質問には、伊藤氏は「地域独占の見直しも国で議論されている」と述べました。

 その上で伊藤氏は「私は原子力を擁護しているわけではない。思い込みはいけない。若い人たちの将来がかかっている」と述べました。

私の印象

 伊藤氏は個人的にはとても誠実な印象で好感が持てました。しかし、個人的な思いからの「お詫び」などは述べても、原子力発電の推進してきた勢力全体の誠意を持った対応については述べなかったのは残念な感じがしました。

 伊藤氏は、核燃料サイクルを否定せず、今後のエネルギーについて「ベストミックスも含め、国民的議論を」と述べたように、「脱原子力発電」の立場ではありません。二度と住めないかもしれない土地を生み出し、多くの避難者を出した重大事態が起こったにも関わらずです。

 そして、野田首相の「収束宣言」に対し、伊藤氏は「言い方に批判的な意見もある」と述べました。事実、いまだに原子炉から抜け落ちた燃料の状態すら分かっていません。技術者として事実に誠実であろうとするならば、「ベストミックスも含めて」という原発の存続を前提とした議論のおかしさに気がつかないわけがないと、私は思うのですが。

 「国民的議論」はもちろん大切です。いままでのように「安全神話」で国民を騙し続けてきたという原発推進者の姿からすれば、今日の伊藤氏の姿勢は十分誠実だと言えるかもしれません。

 しかし、「原子力は人類には制御不能なエネルギー」という福島第一原発の事故からも明らかな事実をしっかり認識した上でなければ、将来の世代に対して責任ある議論にはならないと思います。

 最後になりましたが、今のように脱原発の世論が強くなった時期に、市民の前で講演されたことについて、敬意を表したいと思います。

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