昨日、5年生の息子が学校で熱を出したので、今日は大事をとって休ませ、病院に連れて行きました。妻は仕事なので私が連れて行くことになったわけですが、幸い息子の調子はあまり悪くはなさそうだったので、公共交通機関を乗り継いでかかり付けの病院まで行くことにしました。
以前やったように、東郷町の巡回バス(じゅんかい君)で日進駅まで行き、そこから日進市の巡回バス(くるりんばす)で目的地まで向かうことにしました。
じゅんかい君
くるりんばす
写真を見比べて分かるとおり、じゅんかい君は前から乗車するのに対し、くるりんばすは後ろから乗車するようになっています。その他にもいろいろ違いがあることが、分かってきました。
さて、じゅんかい君が日進駅に着いてから、目的地に向かうくるりんばす(東南コース)が来るまで10分ほど待ち時間があるので、2人で駅前の広場を歩いてみました。
日進市の大きな地図が飾ってあったので、目的地はどこか息子に答えさせるなどして過ごしました。
学校では地図の勉強が苦手だったようですが、少しは地図に興味を持ってもらえたかな?
くるりんばすに乗ってから、息子もくるりんばすがじゅんかい君とは様子が違っていることに気付いたようです。息子はまず、「ドアの所に階段がない」と言いました。これは「低床バス」と言って乗り降りを楽にするためにそうなっている、と説明してやりました。また、じゅんかい君に「低床バス」が取り入れられなかったのは、東郷町は起伏が激しく床を地面に擦ってしまう恐れがあるから、ということも説明しました。
(じゅんかい君は、バリアフリー対策として昇降式のステップを採用、車椅子でも乗車可能です。)
私も、乗車賃を払うのはじゅんかい君と違って降りるとき、ということにまず気付きました。
いちばんの違いは、お年寄りが定期券を見せながら降りていく、ということです。今年度から日進市は、それまで無料だった65歳以上のお年寄りからも乗車賃を取りたてることにし、その「代償」として、65歳以上の方に1ヵ月1000円の定期券を販売することにしています。
東郷町は隣の日進市と影響し合うことが多いのですが、お年寄りの巡回バス有料化は決して真似て欲しくないことの一つです。
中学生以下の子どもは東郷町のじゅんかい君と同様に無料ですが、驚いたことに「市内在住者」という限定があります。これは今日、初めて知りました。そういうわけで、降りるとき息子にも100円玉を渡し、乗車賃を払わせましたが、運転手さんが驚いていました。子どもは無料だが市外の子は有料、ということは普段あまり意識しないのでしょう。市内在住じゃないから、と一言いうと、納得されました。
東郷町の「巡回バス条例」では乗車賃について次のように定められています。
第10条 巡回バスを利用する者は、料金を納めなければならない。
2 料金は、1コース1人につき100円とする。ただし、次の各号のいずれかに該当する者は、無料とする。
(1)中学生以下の者
(2)65歳以上の者
(以下省略、詳しくは東郷町ホームページでも公開している例規集を見てください。)
どこにも町民とそれ以外を区別する文言はありません。このようにお年寄りにも町外の子どもにも優しい東郷町のじゅんかい君ですが、次のような怖い条文もあるのでご注意を。
第15条 詐欺その他不正の行為により、料金の徴収を免れた者に対しては、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする)以下の過料を科する。
(決められた料金を払わなかったら5万円取られるかもしれないよ)
いろいろ書きましたが、常に10人前後の利用者(主にお年寄り)が乗車しているということからも、地域に根付いていることが伺われました。私も日進市東部丘陵の美しい新緑を楽しむことができました。
東郷町と日進市の巡回バス、子どもたちにはどんな想い出を残してくれるでしょうか?
なお、日進市は巡回バスについて定める条例はありません。また、東郷町は運行者は町ですが、日進市の場合は運行を名鉄バスに委託しています。(東郷町も運転業務は業者に委託しているので、名古屋市バスのように公務員が運転しているわけではありません)
これでどのような違いが生じるかというと、東郷町の場合は運行者である町が運転業務を行う業者を入札で選んでいますが、日進市の場合は名鉄バスが運行者なので運転業務の委託先は名鉄バスに限られます。入札で運転業者を選ぶ東郷町の方が巡回バスにかかる経費が割安になっています。
近隣では日進市の方式が主流のようです。
巡回バスの運行方式は、東郷町の優れた面の一つとして評価したいと思います。
余談
日進駅の非核平和都市宣言の垂れ幕が下りていた。
![060426_0930001 060426_0930001](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/61/857d79776f7bc65a5f537a8258d84a3c.jpg)
日進市は東郷町とは違い、非核平和都市宣言を行っています(これはすぐに見習うべきだね)。日本共産党日進市議団の要求で、それまで万博のPRの垂れ幕がかかっていた場所に、代わりに非核平和都市宣言の垂れ幕がかかるようになっていました。
しかし、今日はこのありさま。
ストップ・ザ・交通事故の垂れ幕はちゃんとかかっていますが、非核平和の垂れ幕は下してありました。
さっそく、日本共産党の片岡志保日進市議に連絡、写真もメールで送りました。
片岡市議からは、「平和行政の課と広報の課が分かれていて担当の人もいなかったので、明日、返事をもらうことにした」という返事が来ました。