東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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白鳥4丁目押草団地

埼玉県三郷市のまちづくりについて(総務経済委員会研修)

2014年10月20日 | インポート

 7~8日の2日間の日程で、東郷町議会総務経済委員会の研修に参加し、埼玉県三郷市(みさとし)のまちづくりについて学びました。また大型ショッピングモールの様子も視察しました。
 ご報告します。(写真は新三郷駅前の商業地区)
Photo

 東郷セントラル地区に「ららぽーと」を出店する予定の三井不動産株式会社の担当者から新三郷駅周辺の旧国鉄武蔵野操車場跡地開発について説明を受けました。また区画整理などのまちづくりについて、三郷市役所まちづくり推進部から説明をいただきました。
 三郷市の人口は約13万5000人で現在も増加中で、面積は約30平方キロメートルで東郷町の2倍弱です。近年は高速道路、鉄道の発達で、都心まで近い住宅街として発展していますが、以前は農業の町でした。

操車場跡地の大型店舗街

 武蔵野操車場のうち三郷市内の約51.1ヘクタールを、三井不動産株式会社などが開発した「新三郷ららシティ地区」は、商業地区、流通業務地区、住宅地区からなり、商業地区には「ららぽーと」など複数の大型店舗が出店しています。三郷市の「ららぽーと」は東郷町に進出予定の店舗とほぼ同規模で年間来場者数は約1200万人。「ららシティ」の店舗の駐車場は3600台分で、うち「ららぽーと」は2800台ですが、鉄道駅がすぐ近くにあるので「ららシティ」への来場の2割ほどが鉄道利用です。東郷町の「ららぽーと」の駐車場は、施設が鉄道駅に近くないことや愛知県の交通事情を考慮して3500~4000台分の予定とのことです。三井不動産の担当者は「開業直後は混雑するかもしれないが、客足が安定すれば十分な台数」と説明しました。

「基盤整備が目的」

 三郷市は「ららシティ」などの開発行為と土地区画整理により、まちづくりが進められました。
 都心まで20分のつくばエクスプレス三郷中央駅を中心とした地区の入居者は主に20~30歳代です。
 市の担当者は「ららぽーと」進出の効果として、町のイメージアップにつながったことを強調しました。CMや広告で三郷市の名前が出てきて、「高速道路のインターの町」から「おしゃれでカッコいい町」へとイメージが変化したとのことです。
 これらの開発により、1年当たり28億円の税収が増えた(三郷市の一般会計予算は約400億円、うち市税は約190億円)そうですが、担当者は「税収増のために開発するわけではない。結果として増収になった。次の世代も住み続ける町にするための基盤整備が目的」と話しました。
 三郷市には鉄道駅とインターチェンジがあり、路線バスも発達しており、東郷町よりも好条件です。
 東郷町のセントラル開発の成功ためには、東郷町の近くにある鉄道駅やインターチェンジなどとの関連付けが重要だと思います。また、大型店舗の側は「地元との相乗効果」を言いますが、大型店舗の一人勝ちになる心配はないでのでしょうか。
 セントラル地区を成功させるだけではなく、町全体の発展につなげなければならないと思います。

その他、思ったことなど

 議長に提出した報告書に思ったことを以下のとおり、箇条書き的に記しました。(東郷町議会では委員会研修、政務活動費を使った個人研修とも、参加した議員は議長に報告書を提出します。議会事務局で閲覧できます。)

●地元との協力・連携は、イベントや展示の場所を地域住民に無料で貸し出す、市役所の情報を発信する「ららほっとみさと」が通常のテナント料を負担して入居しているという程度。「ららぽーと」のテナントの地元商工会への入会状況は、「ららぽーと」は把握すらせず、市当局としても「入会を案内する」という程度。市当局から特に働きかけていることは、入居希望が競合した場合に「地元の方を優先してほしい」と要望するという程度。東郷町に同様の施設が進出した場合、町がその施設に入居料を払ってまで何かをする利点は見いだせないし、商工会への加入率の低下が懸念され、入居が町内業者が優先だと言われても高額なテナント料を負担できるような業者がそもそもあるのか疑問。

●商業施設ができる前後の変化として担当者が強調したのは「町のイメージアップ」。「ららぽーとがあるおしゃれな町」というイメージからか若年層の転入が増えたという。地元の雇用が増えたかどうかは、商業施設事業者はそうしたことは把握していないので何とも言えないのが実態である。

●三郷市の区画整理は国・県からの補助金が不要で済み、そのため市と住民の意向が決まれば着手から完了までの期間が短かった。また近年の区画整理は人口減少時代を見込み、住宅系ではなく物流系の団地とした。高速道路網の結節点という利点が生き、企業の進出が目覚ましい。三郷市内の倉庫の床面積当たりの雇用は、商業施設に匹敵するという。

●三郷市はもともと農村地帯で、安い地価に惹かれて葛飾区など都内からの転居が増え、住宅街が形成されたという経緯から、中心市街地と呼べるようなものはないという。人口増加とともに、民間のバス事業者の路線が発達し、バスの利用者が多い。

●三郷市は首都圏にあり、武蔵野線やつくばエクスプレスなど国策で作られた鉄道、高速道路など、都心へのアクセスが便利ということで、現在も人口増加を続けている。三郷市では市内にある駅とバスの連携がうまくいっているが、東郷町は町内に駅はないものの、赤池駅や日進駅など町に近接した駅があり、町内各所とこれらの駅の連携をスムーズにすることが重要だ。同様に、三好インターとの接続も東郷町で新たに区画整理などを始めるときに重要である。

●ららぽーとの事業者である三井不動産株式会社から東郷町の計画について以下のとおり説明があり、有益な情報を得ることができた。

・「ららシティ」の商業施設には3600台の駐車場があり、うち2800台がららぽーとにある。土日のピーク時には満車になることもある。
・東郷町では3000~4000台は考えている(愛知県の交通事情を考慮)
・引き込み道路400mを計画
・開業時には車があふれるかもしれないが、安定後はさばけると思う。
・東郷町で計画中のららぽーとには年間1000万人を超える集客を見込んでいる。

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ごみの焼却灰の放射能検査、続けるべきでは?

2014年10月19日 | 東郷町政

 尾三衛生組合議会の2013年度の決算審査で、ごみの焼却灰の放射能検査について取り上げました。

 尾三衛生組合では2012年度まで焼却灰の放射能検査を行い、結果をホームページで公開していましたが、13年度からは実施していません。このことについて当局は「焼却灰の受入れ先のうち、群馬県草津町からは搬入する焼却灰の放射能検査を求められていたが、13年度からは求められなくなったから」と説明しました。また現状について、尾三衛生組合の施設内で空間放射線量の測定をしていると説明しました。

 私は「福島第一原発の汚染水流出の問題や、食品からの放射能検出などの問題がある。尾三衛生組合の焼却灰はセメントの原料として再利用もされている。安全確認のために検査は必要ではないか」と提起しました。

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尾三衛生組合議会で「三組合合同研修」に反対しました

2014年10月18日 | 東郷町政

 1日に開かれた尾三衛生組合議会で「三組合合同研修」(尾三衛生組合、尾三消防組合、日東衛生組合の議会と管理者らの研修)の内容を変更する議案が審議されました。

 同組合の5月臨時議会で「合同研修」の実施が決まっていましたが、私は反対していました。今回は、研修先を新たに増やすための提案でした。
 私は「1泊旅行ありきの年中行事であり、ごみ処理の組合議会が、消防・し尿処理の業務の研修を受けるという『公金の目的外支出』」という本質は変わらない」と述べ反対しました。
 私は10月下旬に実施される「合同研修」には参加しません。また、尾三衛生組合議会議長に宛てて、欠席の通知を提出しました。

 今朝の「中日新聞」名古屋東版で、日進市の島村議員(無所属)が、3つの一部事務組合に対し、昨年の「合同研修」の費用の返還と、今年の合同研修のための公金支出の差し止めの監査請求を出したことが報道されていました。島村議員も私とともに日東衛生組合の議員を務めていたときに、合同研修に反対し、参加しませんでした。

 こうした議員とも協力して、合同研修を廃止したいと思います。

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