東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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「隠すな、ウソつくな、故意に過小評価するな」安斎育郎さんの講演を聞きました

2012年04月16日 | 放射能から住民を守る

 7日、「とよあけ9条の会」主催(後援 豊明市)の安斎育郎立命館大学名誉教授の講演会が豊明市内で開かれたので聞いてきました。およそ200人が集まったそうです。

 安斎さんは東大工学部原子力工学科の第1期生で、専門は放射線防護学です。1972年の日本学術会議の基調報告で日本の原子力政策を批判したため、当時の職場(東大医学部)で研究費がつけられないなど、徹底的に迫害されました。

 安斎さんは「原発に反対してきたが去年の福島の事故を防げずに申し訳ない気分だ」と今の心境を語りました。

 昨年3月11日、福島第一原発事故直後、安斎さんは通信社の取材を受け、事故を起こした者に言いたいこととして「隠すな、ウソつくな、故意に過小評価するな」という「事故当事者3原則」を挙げたそうです。今回の事故で放出された広島原爆の500倍のセシウム137が10分の1に減るのに100年かかります。そして炉心溶融で熔けた燃料を取り出すのに20年、チェルノブイリ原発事故と同じように石棺を造るのに50年はかかるため、引き続きこの3原則が大事だと強調しました。

 安斎さんは、今後のエネルギー政策をどうするかについて「私たちの世代は、何の価値も生み出さない放射性廃棄物という負の遺産を残すことになった。それだけに、安全なエネルギーをつくる責務がある」と話しました。そして「私たち国民が主権者としての主体性を発揮しないと原発はなくせない」と語り、原発と核兵器との結びつきについても話しました。

 安斎さんは、被災地のがれき処理や食品の安全など、大きな関心を集めていることについても次のように解説しました。
◎被災地のがれき処理 
 がれき拡散は放射線防護学から見たら愚の骨頂。集めて封じ込めて管理すべきだ。
◎食品の放射能汚染
① 行政の監視体制の強化、民間の検査会社の協力、生産者の測定器機購入への支援、研究予算の充実、スーパーや学校で自分で測定できるシステムを作るなどのことが大切。
② 福島のコメでも汚染されていないものもある。産地で恐れず実態で恐れよう。
③ (会場からの「セシウムだけではなくストロンチウムも調べるべきでは」という質問に答えて)
 全部の核種を調べるのは大変だが、これからは他の核種による汚染も発表されるだろう。「あれはどうなの?」と言い続けることが大切。

コメント
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