東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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シルバー人材センターの運営にも悪影響! インボイスの中止を!!

2022年07月04日 | インポート
 消費税の納税に関して「適格請求書等保存方式」(インボイス制度)が来年10月から導入されます。消費税が免税だった年間売上1000万円以下の事業者から仕入れる場合に認められてきた「仕入れ控除」が認められなくなってしまい、シルバー人材センターに新たな税負担が生じる恐れが問題になっています。

消費税の仕組み
 事業者が税務署に納税する消費税の額は、売り上げに係る消費税額から、仕入れに係る消費税額を差し引いた金額です。消費者が税率10%の物を店で330円で買ったとき、内税の場合、消費税は30円です。その店は、消費者から受け取った30円を税務署に払うわけではなく、店が仕入れ先に払った代金に含まれる消費税額を差し引いた金額(図の場合は20円)を払います。更に、図の場合、店の仕入れ先の事業者は、店から10円の消費税を受け取っているので10円を税務署に払います。

 このようにして消費者が払った30円の消費税が税務署に収められます。実際には、様々な値段・税率の大量の商品を多数の消費者が買い、店の仕入れ先も1つではないため、このように単純ではありませんが、事業者が売り上げで受け取った消費税の総額から、事業者が仕入れで払った消費税の総額を差し引いた金額が、事業者が税務署に払う消費税額になります。

 シルバー人材センターの会員は、働いた内容に応じてシルバー人材センターから配分金を受け取ります。配分金は賃金ではありません。またシルバー人材センターの会員は、労働者ではなく、個人事業主とみなされます。しかし1年間に受け取る配分金(売り上げ)が1000万円以下だと消費税の申告義務がなく免税されます。

インボイス制度でシルバー人材センターに新たな税負担が
 「インボイス」とは「適格請求書」の意味です。税務署が事業者に付与する番号が記されていることで「適格」とみなされます。

 シルバー人材センターが利用者から受け取る代金にも、会員に支払う配分金にも消費税が含まれます。シルバー人材センターは営利団体ではないため、図で説明すれば、仕入れ額も330円です。
ですから売り上げに係る消費税も仕入れ(配分金)に係る消費税も同額で、差し引きゼロとなり、シルバー人材センターは会員への配分金に関わる事業に関しては消費税を納税する必要はありません。

 一方、会員は売り上げ(センターから受け取る配分金)が年間1000万円以下なので、免税とされています。

 インボイス制度が始まると、「適格請求書」に記す番号は、税務署が課税事業者にだけ付与します。シルバー人材センターの会員は消費税は免税のため、番号が付与されず、「適格請求書」を発行できません。インボイス制度では適格請求書によってしか仕入れ控除が認められないため、会員が税務署に収めるべき金額の消費税(免税されている)を会員の代わりに納税する必要が生じます。新たな税負担が、シルバー人材センターの運営を脅かし、存続を危うくさせます。

 あるいは、会員に課税事業者になってもらい「適格請求書」を発行してもらえば、これまで通りシルバー人材センターは消費税を納税する必要はありません。しかしこの場合、会員が消費税の申告をする必要が生じます。会員にとって金銭的な負担が生じるだけではなく、会員が消費税を申告するための支援にシルバー人材センターの労力が必要な場合も想定されます。

シルバー人材センターの安定的な運営を可能とする措置を求める請願書が委員会で採択!
 この問題について東郷町シルバー人材センターが、インボイス制度の開始後も同センターが安定して運営できる措置を求める意見書の国への提出を求める請願書を議会に提出。議会の総務経済委員会が全会一致で採択しました。私は、インボイス制度の中止を求める立場から、国への意見書提出が同制度の弊害を広く知らせるために意義があると述べ、請願書の採択に賛成しました。

参院選での日本共産党の躍進でインボイス中止を!

 政府がインボイス制度の導入を決めた口実は、「食料品などの軽減税率」を導入したことです。仕入れの税率が複数になったので、正確な控除額の計算のためにはインボイスが必要だというのです。消費税率を5%に戻せば、軽減税率もなくなるので、インボイス導入の口実もなくなります。減税とあわせて、インボイス中止を実現します。(2022年参院選日本共産党の政策 「26.税制」より)

 シルバー人材センターを利用した低賃金で劣悪な雇用の拡大に反対し、賃金や労働条件、労働災害補償などの改善を図ります。高齢者の就労の場の確保のために活動している団体に対し、行政が支援を行うようにします。全国のシルバー人材センターの会員(約70万人)にも消費税の納税義務を負わせ、経済的・事務的負担増を強いる、インボイス(適格請求書)制度の導入に反対します。(2022年参院選日本共産党の政策 「21.高齢者」より)

 参院選では、比例代表は日本共産党、愛知選挙区では すやま初美 と書いて投票してください。
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