愛知県後期高齢者医療広域連合議会を傍聴
大きな批判にもかかわらず、愛知県の後期高齢者医療(75歳以上)の、来年4月から2年間の保険料が決まりました。平均保険料は9万3204円(月に7767円)で、全国平均とされてきた7万4400円よりも約1万9000円も高いものです。
今日、広域連合議会で可決された条例(後期高齢者医療に関する条例)には、自民党・公明党の福田内閣が決めた「半年間の凍結」(現在、家族の扶養になっていて、後期高齢者医療制度の実施によって新たに保険料を払わなければならない人からは、半年間、保険料を徴収しない)も含まれていますが、高すぎる保険料や世界に例がない「高齢者切り離し」を含む制度の根本は、まったく改められていません。
残念ながら、賛成多数で可決されましたが、日本共産党(わしの恵子名古屋市議の1名)以外にも、加藤芳文議員(三好町議)とビアンキアンソニー議員(犬山市議)も反対したことに、私は勇気付けられました。それにしても、賛成者が討論しなかったのは残念です。賛成するにしても、住民にしっかり説明してほしかった。
だらしないのは民主党議員。国会では後期高齢者医療制度の中止を言ってるのに、質疑すらせず、だんまりで賛成。この党は、国と地方で言うことが違っても良いのか?
傍聴席がたったの30
広域連合のホームページに、傍聴希望者が定員を上回った場合は議会開会前の9時半から抽選をするという案内があったので、一応9時半より前に行きました。そしたら、もう抽選券の配布が始まっていて、私は34番の抽選券を受け取りました。抽選券は37番まで配布されたそうです。抽選開始後に来た人や、抽選で外れた人は、残念ながら傍聴席に入れませんでした。
愛知県全域に関係する議会なのだから、県議会並みとまではいわなくても、大きな市議会並の傍聴席を設けてほしいものです。東郷町議会のような小さな議会ですら定員36ですよ。
利用料が高い会議室で議会
議会はメルパルク名古屋という郵便関係の建物の2階にある会議室で開かれました。7月議会もここで開かれたとのこと。7月議会で、このことに関して質疑があり、約20万円の費用がかかっていることが明らかになっています。
もっと安い料金で、もっとたくさんの傍聴席を設けられる公共施設があるのに、どうして無駄なことをするのか。この贅沢な会議室の使用料金も、私たちの税金でまかなわれているのです。(後期高齢者医療広域連合の一般事務経費は、市町村が出す負担金によってまかなわれています)
本会議場の様子
傍聴席の私(左から2人目。いちばん左は塚本みゆき日本共産党尾張旭市議) 写真はいずれも年金者組合愛知県本部高橋さん提供。
誤解が多い「凍結」
日本共産党のわしの議員が反対討論で、広域連合事務局長が、「制度そのものの凍結という誤解が県民にある」と広域連合議会の全員協議会で発言したと紹介しました。議会終了後、このことについてわしの議員に質問したら、医療関係者にも同様な誤解が多いとのこと。いかにこの制度の評判が悪いかということの証明ですね。やっぱり中止しかありません。
「国が勝手にすれば良い」
反対討論でのビアンキ議員の発言。制度実施までに十分な議論ができなかった、という反対理由を展開する中で、当局がしきりに「国が決めたことだから」と言うことについて厳しく批判しておられました。「地方分権はどうしたのか」というビアンキ議員の嘆きに、私も強くうなずきました。
制度の実施者である広域連合の主体性なくして、どうして高齢者の不安に答えられますか。繰り返しますが、やっぱり中止しかありません。
欠席議員、遅刻議員、早退議員
愛知県で34しかない貴重な議席を預かっているのに、なんということ! 欠席が1人、遅刻が1人、そして請願審査中に1人が退席。東郷町からは1人も議員が出ていないのに、議席をこんなにないがしろにするとは。悔しくて仕方ありません。