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もんぜん‐よみ【文選読み】
漢文訓読における読み方の一。同一の漢字・漢語をまず音読し、さらに重ねて訓読する方法。「細細腰支」を「さいさいとほそやかなるようしのこし」と読む類。「文選」を読むのに多用されたところからいう。
文選読みが、築島裕先生の推測されるがごとくに、「難解な漢語を平易に解釈しようとした結果として生じたもの」(下掲書262頁)であるとするならば、訓読自体が日本語への翻訳すなわち日本語である以上、漢語音読派・直解派の太宰春台が、「無益ノ事ナリ」、「是ヲ止メ」よと切って捨てた(同290頁)のも宜なるかなである。築島裕『平安時代の漢文訓読語につきての研究』(東京大学出版会 1963年3月)、「第三章 訓法 第二節 文選読」。文選読みは典雅だからという弁護論は、それは訳文としての話、日本語の問題だと、春台には馬耳東風だったろう。
もんぜん‐よみ【文選読み】
漢文訓読における読み方の一。同一の漢字・漢語をまず音読し、さらに重ねて訓読する方法。「細細腰支」を「さいさいとほそやかなるようしのこし」と読む類。「文選」を読むのに多用されたところからいう。
文選読みが、築島裕先生の推測されるがごとくに、「難解な漢語を平易に解釈しようとした結果として生じたもの」(下掲書262頁)であるとするならば、訓読自体が日本語への翻訳すなわち日本語である以上、漢語音読派・直解派の太宰春台が、「無益ノ事ナリ」、「是ヲ止メ」よと切って捨てた(同290頁)のも宜なるかなである。築島裕『平安時代の漢文訓読語につきての研究』(東京大学出版会 1963年3月)、「第三章 訓法 第二節 文選読」。文選読みは典雅だからという弁護論は、それは訳文としての話、日本語の問題だと、春台には馬耳東風だったろう。