書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

川西進/瀧田佳子訳 佐伯彰一解説 『アメリカ古典文庫』 22 「アメリカ人の日本論」 

2005年06月27日 | 日本史
ウィリアム・E・グリフィス「皇国」(1876年)
  ――どうということはない。

エドワード・S・モース「日本の住まいとその周囲」(1885年)
  ――モースの観察眼の犀利さと思考の緻密さはやはり群を抜いている。

ヘンリー・アダムズ「日本からの手紙」(1886年)
  ――当時の米国における大知識人・歴史家・作家であった著者の観察と意見はとても面白い。鎌倉の大仏を見て“おだやかな軽蔑の笑みをたたえている”と形容するところなど、奇矯に幾し。

パーシヴァル・ローエル「極東の魂」(1888年)
  ――日本人に個性なし。

シドニー・L・ギューリック「日本人の進化」(1903年)
  ――日本人に個性あり。

ラフカディオ・ハーン「神国日本」(1904年)
  ――案外平凡。

ジョン/アリス・デューイ「中国と日本からの手紙」(1920年)
  ――ちょっと振り向いてみただけの異邦人。

チヨノ・S・キヨオカ(清岡千代野)「チヨの帰国」(1935年)
 ――帰国子女のルーツ確認と違和感と。ちなみに著者は『武士の娘』(→2004年10月28日欄)の著者杉本鍼子の娘。

ジョゼフ・C・グルー「滞日十年」(1944年)
 ――抄訳。全訳が必要。

(研究社 1995年11月5刷)