周海嬰(魯迅の息子)の、魯迅は須藤医師に毒殺されたという荒唐無稽の説(「~のではないか」という疑問提起や可能性の指摘に止まり、言い出しっぺの自分が立証できていないという意味で)は、「それだけ日本の中国侵略が深い不信感を中国人に残しているからではあるまいか」と、近現代中国文学研究の某大家は仰る。だがその周説をコテンパンに批判もしくは全否定する複数の中国人専門家がいることを、その2頁前で報告しておられるのは同じ某大家であるのはわけがわからない。この人たちは中国人ではないという論理的結論か、あるいは、自分は「~ではあるまいか」と疑問形で断定はしていないという返事が、この某大家から返ってくるのであろうか。件の書は2011年3月刊。