書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

ある東欧文学の邦訳、ときにハリセンの入りそうな講談・・・

2018年09月17日 | 思考の断片
 ある東欧文学の邦訳、ときにハリセンの入りそうな講談あるいは新派新劇の口調を交えて(とくに科白部分)、全体に明治から大正の文章日本語(とくに漱石また芥川)に近似しているのは、それが19世紀に書かれたことと、またそれがその国の近代語の規範の一となったという歴史を踏まえての選択だろうか。自分がこのたびの仕事で試みている技法と偶然あるいは必然的に重なる部分があり、非常に興味深く、教えられる。またそこに在る結果のなぜそうなっているのかの原因を帰納すること、またそこにはないが論理的に当然そうなるべき結果を演繹することで、間接的にさまざまな角度からヒントを受けた。