書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

小泉仰監修 西洋思想受容研究会編 『西洋思想の日本的展開 福澤諭吉からジョン・ロールズまで』

2005年07月27日 | 日本史
 目当ては第Ⅰ部だった。

 第Ⅰ部 「福澤諭吉と東アジアの近代」
   第1章 「西欧的世界観の受容と改造―福澤諭吉と厳復の初期の思想を中心に―」 (高増杰)
   第2章 「福澤諭吉の西洋理解と『脱亜論』」 (平山洋) 

   第3章 「ドイツ語圏の日本研究における福澤諭吉と丸山真男の位置」 (アネッテ・シャート=ザイフェルト)

 第Ⅱ部「近代日本における国家と道徳」も興味ある題名なので読んでみたが、よくわからなかった。第Ⅲ部「英米倫理学の再検討」第Ⅳ部「現代日本のリベラリズムと人権」になるとさっぱりわからないうえ、強いてわかろうという気にもならない。多分私の頭が悪いせいだろう。だから「これは『西洋思想の受け売りもしくは単純な当てはめの日本的展開』ではないのか」などと思ったりするのである。

(慶應義塾大学出版会 2002年9月)