岡本氏の著作研究にはこれまでも学ばせて頂いてきた。
康有為なる人物を一言で表現するなら、思想家というべきだろう。しかも重厚深奥な思索者ではなく、既成理論をあてはめるタイプの知識人に属し、性格はむしろ軽薄とみたほうがよい。 (本書79頁)
ひどい(笑)。しかし此処に限らず、この書は最初から最後まで、いや章立ての名からして既に、自分一個の見識のみに拠ってものを言うという筆者の気概が充ち満ちている。「嫌いだけど書きました。書き終わってもやはり嫌いです」(要旨・「あとがき」)などとは、生半な心構で公に口できるものではなかろう。
(岩波書店 2015年2月)
康有為なる人物を一言で表現するなら、思想家というべきだろう。しかも重厚深奥な思索者ではなく、既成理論をあてはめるタイプの知識人に属し、性格はむしろ軽薄とみたほうがよい。 (本書79頁)
ひどい(笑)。しかし此処に限らず、この書は最初から最後まで、いや章立ての名からして既に、自分一個の見識のみに拠ってものを言うという筆者の気概が充ち満ちている。「嫌いだけど書きました。書き終わってもやはり嫌いです」(要旨・「あとがき」)などとは、生半な心構で公に口できるものではなかろう。
(岩波書店 2015年2月)