くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「都知事探偵・漆原翔太郎」天弥涼

2017-04-04 05:26:33 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 というわけで、続編です。「都知事探偵・漆原翔太郎」(講談社)。
 国会議員を引退して都知事に立候補した翔太郎。見事に当選しますが、相変わらずのお馬鹿発言で雲井を呆れさせます。
 都知事になるからには東京に住まなければならない。選挙を考えると同居した方が活動しやすい。そういうことで、雲井は翔太郎とマンションに住むことになるのですが、意外にまめな翔太郎は掃除やら調理やらをしてくれます。(得意料理は餃子らしい! おいしそうなんです)
 ところが、調味料を入れた瓶が四つ。それぞれに翔太郎が自分で絵を描いています。
 醤油は、「世界で一番有名なネズミ」(ミッキー?)
 ソースは、「日本発の電気ネズミ」(ピカチュウ?)
 酢は、「イタチを退場しに行ったネズミ」(ガンバ?)
 そして、ラー油は「ネコ型ロボットの耳をかじったネズミ」(ドラえもんに出てくるネズミ単体で理解できるのか?)
 これが、伏線になっているのがすごい。
 ついでに「KYな人々じゃ」とか「シャンパンファイト」まで後半に響いてくるのがまたすごい。
 さらに翔太郎の上をいきそうな副知事の財部さんが登場したのが気になるのです。さらに続編はないんですかねぇ。
 ちなみに、読んだのにレビューを書かなかったのは、まず「ハルカな花」(光文社)。彼女は超常現象なの? と思ってしまって。
 それから、「もう教祖しかない!」(双葉社)です。
 宗教ものは好きなので、このお寺の理念とか人物はおもしろかった。ただ、子どもの人生を左右する覚悟が持てなくて教師を諦めた妹さんが寺子屋ならいいのはどうしてだろう? とか、火事のときの影響についてよく理解できないままになってしまったので……。
 これも買った本なので、また読み直してみます。

「議員探偵・漆原翔太郎 セシューズ・ハイ」天弥涼

2017-04-03 22:36:15 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 天弥涼作品は大分読んでいるというのに、なんだかタイミングが悪くてレビューを書かないままのことが多いような……。
 今回は講談社文庫の新刊で「議員探偵・漆原翔太郎」が出ていたので買いました。続編は図書館にあるのです。なぜかこっちが入っていなくて気になっていたのですよね。
 主人公は議員秘書の雲井。翔太郎の父・漆原善壱の政治理念に感銘を受けて押しかけたのに、善壱氏は急逝。地盤を継ぐことになった翔太郎の面倒を見ることになりました。
 ところが、この翔太郎。
 呆れるほど馬鹿なのです!
 選挙当選したとたん、「世襲議員に感謝しろ」と演説し(ちなみに、都知事になったときには、自分の選挙区間の首長をリコールしろという旨の演説をします)、常に雲井を慌てさせます。
 Z県の支持者である男から勲章がほしいと頼まれたり、マンション建設反対に協力し要請されたり、政治家も多忙ですよね。
 雲井はそのたびトラブルに巻き込まれ、ピンチに陥るのですが、それを翔太郎が鮮やかに解決!
 ただ、雲井にとってはそれが自分をからかっているように思えてならないのです。
 翔太郎は、天才なのか馬鹿なのか。
 このルーティンは、ワイドドラマ向きではないかな? と感じました。
 翔太郎も雲井もイケメン。総理はもと俳優。外国の方も日本語で話すことですし、よさそうに思うのですが。
 「都知事探偵」の方も、五月に文庫が出るそうです。もしや本当にドラマ化??
 いや、でもそうだったらもっと大々的に売ってるか……。(買おうと思っているのに、在庫がない書店も何軒かあったので)
 とりあえず、わたしは図書館から借りてあるので、すぐに続けて読める。万々歳です。(実際、もう読んでます)