魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

フウライチョウチョウウオ

2021年11月18日 11時07分25秒 | 魚介類採集(海水)

この間の四国遠征で採集してきたフウライチョウチョウウオ。大きさは1円玉よりちょっと大きなサイズ。浅瀬には数多く見られ7月には採集しやすいが、8月を過ぎるとそれなりに大きくなってしまうため採集が難しくなる。この個体は10月に採集したものだが、あまり大きくなく、うまく採集することができた。

背鰭に黒い模様があるためトゲチョウチョウウオと間違えやすいが、フウライチョウチョウウオは体側後方が黄色いがその前方に暗色域があるのが特徴。またトゲチョウチョウウオとは黄色の色合いや、腹鰭の色彩も違うように見える。餌は積極的に摂餌するが、口が小さいせいかつねにものをつついていて、その後痩せて死んでしまうことが多いなど幼魚はチョウチョウウオの仲間としてはおとなしめなのでやや飼育しにくいように思える。餌をよく食うポリプ専食チョウチョウウオのほうが飼いやすいという疑惑も。ある程度育てば丈夫でほかのチョウチョウウオを追い回すようなこともあるという。どうもとらえるのが難しい性格をしているのだ。

我が家の水槽ではほかに大きな魚もいるし、サンゴ水槽もあるので飼育することができない。したがってリリースするしかない。

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マフグ

2021年11月15日 11時37分35秒 | 魚紹介

最近は親戚の不幸などもありまして、ぶろぐを更新できませんでした。先日我が家に届いた珍しいフグ。それがこのマフグです。

マフグは名前に「マ」、「真」がついてはいるものの、「マアジ」「マサバ」「マハゼ」「マダイ」などと異なりこれまで出会うことができていなかった魚である。日本各地に生息するフグなのだが、一般的に私が通うフィールドではコモンフグやヒガンフグ、クサフグといった種類が多いのがその理由である。分布はウラジオストクから東シナ海、台湾におよび、日本でも各地にいるが、あまり水温が高いのは苦手なのかもしれない。

マフグは体がつるつるしていて、小棘を欠く。この特徴によりコモンフグやクサフグと見分けられる。しかし幼魚(写真なし)のうちはショウサイフグと似ていてわかりにくい。しかし体側に大きな黒色斑があり、ショウサイフグと見分けられる。一方ショウサイフグではこの大きな黒色斑はないか、あっても分断される。ナシフグはマフグに似るが、黒色斑に明瞭な菊花のような縁取りを有する。なお、成魚は小名浜で「くろふぐ」と呼ばれているが、これは成魚になると模様が消失し体側の背方が黒っぽくなるのにちなむらしい。

もうひとつショウサイフグとの違いは臀鰭の色彩である。ショウサイフグは臀鰭が白っぽいが、マフグは黄色い。ただしマフグも幼魚のうちは白っぽく薄い黄色がかかるくらいなので、間違えやすいかも。最近マフグはトラフグの代用としても扱われ、価格もそれなりに高くなっているようである。しかし本種は皮膚に強い毒があるとされ、トラフグのように皮を食するということはできないようである。いずれにせよフグの同定は自己判断は危険なので、専門家にまかせるしかない。

今回のマフグは福井県の大栗靖彦さんより。冷凍されていたものを標本用として譲っていただいた。ありがとうございます。

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オニカクレウオ

2021年11月11日 14時52分14秒 | 魚紹介

10年ぶりくらいにカクレウオ科の魚をアップ。この魚はオニカクレウオという種類。底曳網で漁獲されたがかなり珍しい魚である。カクレウオ科はアシロ目に含まれ、見た目はアシロ科の魚のように見えるが、肛門が胸鰭の下(もしくはそれよりも前方)にあったりするところが異なる。また腹鰭をもたないのも特徴のようだ。

本種もシモフリカクレウオ同様に鋭い牙を有している。ワラスボほどではないが、本種もなかなか怖い魚である。ただしカクレウオの仲間はすべてこのような牙を持つというわけではなく、絨毛状の歯をもっているようなものもいる。いずれにせよカクレウオを採集したら、重要な同定ポイントである口の牙をしっかり観察したいところである。

カクレウオ科の魚は世界の暖かい海に生息し、ナマコやヒトデなどの棘皮動物や二枚貝類などを宿主とし、その中に生息している魚というイメージが強いものの、本種は自由生活をしているようだ。水深150~350mほどの海底に生息し、底曳網などで漁獲されるがあまり多いものではないという。日本産オニカクレウオ属は2種からなり、もう1種のバケオニカクレウオは背鰭と臀鰭の縁辺が明瞭に黒いこと(オニカクレウオでは後方のみわずかに黒くなる)、胸鰭軟条数がオニカクレウオよりも少ないのが特徴。オニカクレウオは相模湾、熊野灘、土佐湾からインドー太平洋に生息する。一方バケオニカクレウオは日本では土佐湾などからしか報告されていないようだ。

カクレウオ科の魚はめったなことでは食用にされることはない。しかし唐揚げにすると美味しく食べられる。全長25cmほどと、それなりに大きくなったものであれば食べやすくて味もよい。今回のオニカクレウオは「ヘンテコ深海魚便」青山沙織さんより。いつもありがとうございます。

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イセエビ

2021年11月05日 12時43分54秒 | 甲殻類(昆虫等をのぞく)

高知旅行のお土産としてイセエビを購入。決して自ら採集したものではございません(笑)3匹で3000円弱とイセエビとしては安いほう。しかしやはり高いだけあって、美味しいものです。

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カスリイシモチ

2021年11月04日 11時51分36秒 | 魚介類飼育(海水)

先月高知県の海で釣ってきたカスリイシモチ。採集してきた当初は結構ひれがぼろぼろで痛々しいものでしたが、ようやく少しましな姿になったのでご紹介。カスリイシモチはテンジクダイ科の魚であるが、ヒトスジイシモチ属の種類である。この属の魚は残念ながら飼育したことがなく、この個体が初の飼育となる。テンジクダイの仲間は種類が多いのだが、ほかに飼育したことがあるのはイトヒキテンジクダイ、キンセンイシモチ、マンジュウイシモチ、クロイシモチ、ヨコスジイシモチ、ネンブツダイ、クロホシイシモチ、タスジイシモチ、スジイシモチ、ミスジテンジクダイ、バンダイシモチ、ホホスジナミダテンジクダイ、ヤクシマダテイシモチ、コスジイシモチ、シールズカーディナルフィッシュ、シボリくらい。なおアカホシキンセンイシモチとウスモモテンジクダイの2種は長期飼育できなかったので省いた。

カスリイシモチは肉食性が強い。ホワイトシュリンプはなかなか食べないが、イカの切り身にはよく反応し、ついでにオメガワン(ペレット)も与えたところばくばくと食べてくれた。餌の心配はなさそうである。昼間は写真のような褐色の地味なテンジクダイだが、夜になると体が少し光っていてきれい。このテンジクダイは先ほども述べたように初めて飼育する種類ではあるが、以前もこの個体を採集した場所の近くで落とし込み釣りにより1匹釣っているが、もう12年も前の話である。

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