魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

フィリピン魚41.サザナミハギ

2012年04月24日 22時40分19秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚は、サザナミハギCtenochaetus striatus  (Quoy and Gaimard)です。サザナミハギは日本でも見られる種類ですが、やはりフィリピンなどの熱帯域には多い魚です。

 ニザダイ科の魚は6属があります。サザナミハギ属はクロハギ属などに見た目はよく似ていますが、歯が細長く、倒すことができるなどクロハギ属と異なっている点があります。サザナミハギ属魚類はフィリピンには日本に産しない1種を含め、5種ほどが分布しているようです。

(c)ミト

これを見ていただければわかりますように、歯が長く、歯ブラシのようです。英名で「Bristletooth」(毛状歯)と呼ばれるのはこれに因むのでしょう。

●毒性と味

サザナミハギは毒を有することがあるというのはよく知られています。本種から検出された毒に「マイトトキシン」というのがあり、これは海産の毒では最強と言われています。ちなみに「マイト」は、タヒチ名で本種のことを指すようです。

この最強の毒をもつサザナミハギですが、沖縄では「くちく」と呼ばれ食用にしているらしいです。これを購入された「ミト」さんによりますと、「煮つけにして美味しかった」とのことです。

(c)ミト

●食性

サザナミハギの仲間は藻食で、海藻や付着藻類を捕食します。地味な魚ではありますが、水槽の中のこけをよく食べてくれるので、観賞魚としてもよく見かけるものです。よく見ますと細い縦帯があったり、頭部に橙色斑があったりして美しいものです。

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青い魚、紫の魚

2012年04月23日 20時19分13秒 | 魚介類飼育(海水)

前回のオキナワサンゴアマダイがやってきた時、同じように我が家にやってきました、クロユリハゼ科のオグロクロユリハゼPtereleotris heteroptera  (Bleeker)です。

クロユリハゼ科の魚のうち、クロユリハゼ属の魚は温和で複数飼育ができます。複数入れるとよく争うハタタテハゼとは違います。オグロクロユリハゼはメタリックな青色が美しい魚です。青くて、ほかの魚と協調性がある魚って、案外少ないのですよね・・・

3個体入れたのですが、出てきたのは2個体のみでした。脅かすと、すぐに岩の下に潜り込んでしまいます。クロユリハゼ属の魚は日本のサンゴ礁にも何種かしられています。本州から九州の太平洋岸でも、クロユリハゼ、ハナハゼなどの一部の種は採集ができます。

こちらは単独の生活を好むアケボノハゼNemateleotris decora  Randall and Allen。紫色がきれいな魚です。複数個体入れると争うのが難点です。魚は夏の磯遊び・調査に備え暫く何も入れません。

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フィリピン魚40.パーリーカージナルフィッシュ

2012年04月21日 06時42分08秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚はテンジクダイ科の小型種、パーリーカージナルフィッシュApogon margaritophorus  Bleekerです。

パーリーカーディナルフィッシュは、フィリピンから、インド‐マレー・アーキペラゴー、ソロモン諸島に分布しますが、日本には分布していません。

キンセンイシモチなどにもよく似ていますが、体側の橙色というか、赤色の美しい赤色のはしごのような模様が特徴的なので、区別することができます。尾柄部には、小斑はありません。

最初の画像の個体はあまり赤い模様が目立ちませんでしたが、この個体は、赤い模様が目立っています。ちなみに最初の画像の個体は雌で、卵巣を持っていました。本種もほかのテンジクダイ属と同様に口腔内で卵の面倒を見ます。

観賞魚として日本にもフィリピンやインドネシアから輸入されています。流通名はレッドストライプトカージナルフィッシュ、もしくはマルガリータカージナルなどと呼ばれています。飼育したことはないのですが、キンセンイシモチ同様状態が良い個体さえ入手できれば飼育は容易とおもわれます。

 

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フィリピン魚39.サザナミフグ

2012年04月20日 07時23分17秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚はフグ科のサザナミフグArothron hispidus  (Linnaeus)です。

サザナミフグはインド・太平洋域の暖海域に生息する普通種です。大型になるフグで、50cm近くになることもあるそうです。体は茶褐色から灰色の地色で、体には大きな白色斑があり、それは尾鰭にも入ったりします。腹部に波状の線が入っています。体表は小さな棘に覆われています。

本種を含むモヨウフグ属の魚類も毒をもつことが知られています。皮膚・精巣・肝臓・卵巣はいずれも毒があり、筋肉にも毒があるという報告があります。また、皮膚から毒を出すという報告もあり、ほかの魚と飼育するのは注意が必要となります。多くの県では食用を禁じられている種です。

また、もう一つ注意が必要なのは、大きくて強い4枚の歯です。

フグ科魚類の歯は4枚。フグ科の属の学名Tetraodon や、それに基くフグ科Tetraodontidaeの学名は、この4枚の歯をもつところに由来します。フグ毒のテトロドトキシンも、ここからきています。この小さいうちは噛まれても痛いだけで済みますが大きい個体は指を食いちぎることさえできるといわれており、注意しなければなりません。養殖のトラフグなどでは、わざわざ歯をペンチなどで抜く場合があるほどです。さもないと、他の個体に噛まれ体や鰭をボロボロにされてしまう場合があるのです。

 ●生態

サンゴ礁の海に多い種類ですが、稚魚・幼魚は黒潮に乗って本州沿岸にも姿を見せます。流れ藻などについている場合も多いです。また、幼魚のうちはサンゴ礁に近い河川の汽水域、マングローブにも生息しています。汽水域にはこのほかスジモヨウフグや、ワモンフグなどの幼魚も見られます。

写真は2009年8月に高知県の小規模河川汽水域で見かけたサザナミフグの幼魚です。この河川は他にクサフグなども見かけましたがモヨウフグ属のフグは本種のみがみられました。この年の7月には近隣の数か所で、もっと小さなサザナミフグを多数見ています。

フィリピンにはモヨウフグ属の魚は9種生息しており、そのすべてが日本にも分布しています。世界からは15種が知られており、インド・太平洋域、東部太平洋、南アフリカ沿岸に分布します。

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オキナワサンゴアマダイ

2012年04月18日 12時13分35秒 | 魚介類飼育(海水)

昨日ネット通販で魚を購入。観賞魚をネットで飼うのは初めて。

キツネアマダイ科のオキナワサンゴアマダイHoplolatilus cuniculus Randall and Dooley です。キツネアマダイ科の魚も、飼うのは初めてです

よく泳ぐ魚です。体はクリーム色っぽく頭の部分が青くてきれいです。

別の角度から見ますと、鮮やかなメタリックブルーでとても美しいです。水槽に入れてすぐに配合餌などを食べており、状態の良さがわかります。かなり元気で勢い余って飛び出しそうになりました。

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