底曳網で採集される、珍しいトラギスの仲間です。
ヒゲトラギスAcanthaphritis barbata (Okamura and Kishida)です。雄にはその名のとおり、立派なひげをもちます。このひげはもちろん、人間の髭とは違って、肉質の皮弁で、皮膚が変化したものです。
ヒゲトラギスはトラギス科ではなく、ホカケトラギス科・ヒゲトラギス属に属します。この属は日本からは2種が知られるのみの珍種です。
ホカケトラギス科では普通種のナミアイトラギスBembrops curvatura Okada and Suzuki。この仲間は底曳網でときに多数獲れるのですが、あまり食用にされず、多くが廃棄処分となります。黄色いラメ入りの斑紋が綺麗です。
トラギス科のワヌケトラギスParapercis millepunctata (Günther)です。
ホカケトラギスの仲間はふつう深海性で、水深100m以深にいるものがほとんどなのですが、トラギス科の魚は浅い場所から深い場所まで広い範囲ににいます。両科を区別するには、背鰭のつながり具合があげられます。2つの背鰭が完全に離れればホカケトラギス科、背鰭がつながるのがトラギス科です。トラギス科では一部の種が食用になりますがホカケトラギスの仲間は食用としての価値はないようで通常は廃棄処分されています。深い場所に多いので水中写真の被写体にもなりえませんが、人目の付かないところで必死に生きる姿はさぞかし綺麗でしょう。
Y見のアパートでアイトラギスを角度を変えながら一人で何枚も撮ったのを覚えています。ホカゲトラギス科になるのですね。勉強になりました☆
毎日がレア魚探索みたいなものですから私の投稿魚種数400種などすぐに抜かれてしまいそうです^^:
学生の頃底びき船に乗りたかったのですが機会を逃してそれっきりです。。。
以前お世話になった漁師さんのとこではハナナガソコホウボウとか、イタチザメの写真がアップされておりました。
今度お伺いした際にたのみこまねば・・・