魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

サガミソコダラ

2016年03月04日 13時15分39秒 | 魚紹介

ソコダラの仲間は意外と種が多く、意外と同定が難しいものも多いです。はっきり言って、ソコダラの仲間の写真だけを見て「これは何何ダラ」といえる人がいるなら、それはよほど大量のソコダラを見た人か、あるいは虚言かのどちらかです。私は嘘をつきたくはないから、結局はあいまいな答えしかできなくなってしまいます。

これはサガミソコダラという種類です。もちろん写真だけで判断するのは困難。この個体も色々触ってみて、サガミソコダラが近いように思いました。サガミソコダラを含むミサキソコダラ属は日本から7種が知られていますが、同定の形質は肛門の位置や発光器の様子、顎歯の形状などです。これらをみないことにはサガミソコダラである、と同定することはできません。サガミソコダラは体が銀ピカで、この体で性的なアピール(深海で繁殖の相手を見つける)するのか、それとも威嚇(もしくは目くらまし)に使うのでしょうか。

鼻先はトウジンのようにとがっていません。下顎のひげはソコダラ科の多くの種類にあるため、これの有無は同定にあまり使えません(カタダラとアナダラなどではひげの有無が同定に使えるよう)。ただしひげの長さを同定に使うことがあります。第2背鰭や臀鰭の鰭条もあまり同定には使わないようです。体が細長く途中で切れていることもあるので、ちゃんと計測するのができないことがあります。この仲間において鰭条数確認は第1背鰭や腹鰭、胸鰭を使用します。特に腹鰭は同定に重要なことがあるので、しっかり見ておきましょう。計数でももちろんよいのですが、写真に撮ったり、あるいは基部ごと体から抜き取ってアルコールにつけて保存しておくのもよいでしょう。

胸鰭は条数のほかに腹鰭との位置関係も重要なものになります。サガミソコダラの同定にはこれが重要です。腹鰭基部は胸鰭基部よりも少し後ろにあるのがサガミソコダラ、少し前にあるのがサイカイヒゲといわれます。しかしこれでは若干わかりにくいです。

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