2023/10/11放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。
ルカ福音書でイエス様は、「あなたの敵を愛しなさい」と語られました。
「世界の敵」ではありません。「あなたの敵」です。あなたの敵とは、あなたの近くにいて、あなたにとって無視することの出来ない存在です。なぜかあなたを嫌ってくる人です。
そんな相手の憎しみの感情を前にすると、こちらにも「嫌いだ」という感情が湧き上がってきます。そして互いに「やだな」という感情が習慣化していく。到底好きになることなど出来ません。
しかしここでイエス様は、「あなたの敵を好きになりなさい」とは言われませんでした。私たちは「愛する」と「好き」という感情を混同しやすいものです。「嫌い」な人を「好き」になるというのは確かに難しいことでしょう。しかし、愛は感情ではなく「意志」です。愛とは好き嫌いの感情に根拠を置くのではなく、愛するという「意志」に基づいて愛することを決断せよとイエス様はおっしゃるのです。
イエス様は「自分を愛する者を愛したからといって、あなたがたに何の良いところがあるでしょう」と言われました。
自分を愛してくれる「愛しやすい」人だけ愛するというのは、自分の「好き」な人とだけ一緒に生きていこうとすることと同じです。
しかし、愛しにくい人、嫌いな人、苦手な人と一緒にいるというときに、私たちは選び取るべき「意志」が必要になります。いきなり「好き」にはなれなくても「愛する」という決断をする。そのためには愛を学ばなければなりません。
愛することの報酬は何だと思いますか? 愛されることではありません。もっと愛せる人になることです。私たちは誰かを愛そうとしたときに、自分の中に愛の無いことに気がつきます。自分の愛のなさに幻滅をします。
しかし私たちは神様から愛を学ぶことができます。そして再び神様から学んだその愛で愛し始めようとするのです。愛しにくい人を愛するということを試みていくのです。何度も失敗するに違いありません。しかし、そんな愛のない自分を愛してくれた神の愛を学んでいくとき、私たちは少しずつ愛せる人に変えられていくのです。「あの人の方から自分を愛するなら愛してあげてもいい」ではなく、自分から愛せるようになっていく。神から愛を学ぶとき、私たちは敵をも愛せる人へと変わっていくことができるのです。
( PBA制作「世の光」 2023.10.11でのお話しより )
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