2023/8/11放送
「世の光」の時間です。愛知県春日井市にあります春日井聖書教会協力牧師の水谷潔です。
「人に親切にするのに見返りを求めちゃダメ。あなただって、お返しができない親切をこれからたくさん受けるのだから。」 これは36歳にしてこの世を去ったダイアナ妃が残した名言です。これはダイアナ妃が出資をしていたホームレスの若者をサポートする施設を訪れた際、同行していた二人の息子に語ったことばだそうです。後日、息子の一人ウィリアム王子は「母が僕の目を覚ましてくれたことに感謝している。」と語り、出資者の役目を亡き母から引き継ぎました。
この名言に触れて、こんなことばが浮かびました。「人を愛するのに見返りを求めちゃダメ。あなただって、お返しができない愛をたくさん受けているんだから。」 実は聖書にこんなことばがあるんですねえ。新約聖書ローマ人への手紙13章8節をお読みします。
「だれに対しても、何の借りもあってはいけません。ただし、互いに愛し合うことは別です。」
借金だけではなく、誰かに対して借りがあるというのは苦しいものです。また人間関係を悪くする原因にもなります。早く返して自由になりたいと願うものです。ですから聖書は私たちに、借りのない人間関係を作るように勧めています。
しかし聖書は、ただ一つだけ例外がある、と言うのです。それは「愛」という名前の借金です。言い換えるなら「愛の負債」です。誰かに愛されることは、その人に借りを作ることです。しかし、それは他の借りとは違います。愛の負債は苦しみではなく、喜びです。
そして自分を愛してくれた相手に少しずつ愛をお返していくのです。それが愛に生きることだと聖書は教えています。愛することは美しいこと、尊いこと、そして幸せなことです。その一方で、愛することは、誰からの借りを返すように当然のことでもあります。だからこそ見返りを求めず愛していくべきなんでしょう。
「だれに対しても、何の借りもあってはいけません。ただし、互いに愛し合うことは別です。」
8月31日はダイアナ妃の命日です。ダイアナ妃の報道を目にしたら、ぜひ今日のこの番組と、この聖書のことばを思い出してください。
( PBA制作「世の光」 2023.8.11でのお話しより )
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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