2014/12/24放送
世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。クリスマスおめでとうございます。今日は「我ここに立つ」という題でお話ししましょう。
キリストに出会って人生が変えられた人物を取り上げていますが、先週に続きマルチン・ルターを紹介します。
私たちプロテスタント教会では毎年10月31日を宗教改革記念日として守っています。1517年10月31日、34歳だった修道士マルチン・ルターがヴィッテンベルグ城の教会の木の扉に95箇条からなる提題(※討論を呼びかけた命題)を打ち付けたからです。宗教改革の幕開けでした。この95箇条からなる提題は当時のローマ・カトリック教会の免罪符販売に関する提言でした。マルチン・ルターの95箇条の提題の一部を紹介しましょう。
第1条 我々の主で師であるキリストを信じる者の全生涯が悔い改めであることを求めている。
第4条 悔い改めは天国に入るまで続く
第86条 今日でも豊かな財産を持っている教皇がなぜ貧しい信者の金でなく、自分の金で聖ペテロ大聖堂の一つを建てないのか
第95条 キリスト者は偽りの平安の安心感に委ねるよりも多くの苦難によって天国に入ることを信じなければならない。
ルターが提言で言いたいことは私たちにとって最も大切なことは神への悔い改めと主イエス・キリストへの信仰だということですね。そしてマルチン・ルター37歳の時、ローマ・カトリック教会から正式に破門され、国会での審問が始まりました。そこでルターははっきりと自分の意思を述べたのです。
「私の良心は神と神のことばによって固く結ばれています。わたしはここに立っています。神よ、私を助けてください。アーメン。」
我ここに立つ。私たちの信仰と生活の唯一の基準はただ聖書のみ、というルターの立場です。ただ信仰のみ、ただ神の恵みのみ、というプロテスタントの宗教改革三つの旗印となってゆくのです。
ところで今日はクリスマスイブです。ぜひ近くの教会へお出かけになりませんか。
(PBA制作「世の光」2014.12.24放送でのお話より )
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